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2022.04.13
用途変更にかかる費用と業務の流れについて!
目次
用途変更の費用は建物の状況による!?
既存建物の用途変更を行う場合の費用についてのお問い合わせを頂くことがあります。
用途変更の費用は既存建物の状況によってことなるため、必要書類があるかどうか、現況建物が完了当時と変わっていないか等により費用が変わります。
また、「用途変更は書類だけで完結するもの」と認識されている方が多くいらっしゃいますが、書類だけで完結することはありません。そのため、建物の状況によっては費用や時間を多く要する場合もあります。
今回の記事では、用途変更を行う場合の費用に関連して、理解しておくべき内容や用途変更の費用を出すまでに必要なプロセスなどを書いて行きます。
私どもの用途変更の見積り費用としては簡単な案件で50万円程度、規模や用途が大きくなると150万円を超える案件も出てきます。
「用途変更をしたいが、何から始めていいかわからない」という方のために、これまで最適建築コンサルティングで書いてきた用途変更に関する内容を一つにまとめ、用途変更に関わる内容を網羅的に解説している記事もありますので、この機会に用途簡単に振り返っておくと内容が理解しやすいかと思います。
「用途変更の費用」の前に①:用途変更の確認申請が必要か確認しましょう!
前述の通り、用途変更の費用は建物の状況を実際に見てみないと概算を出すことも難しいです。そのため、まずは建物の状況の把握から行っていきます。
特に、用途変更の確認申請が必要な場合は費用も時間も多く要することが多いので、対象の建物に対して用途変更を行う場合、確認申請が必要かどうか、予め確認しておきましょう。
現在は類似用途を除く200m2以下の特殊建築物への用途変更は確認申請が必要ありません。ただし、細かい条件等もあります。以下の記事では、用途変更の確認申請が必要な規模などについて触れていますので、確認申請が必要かわからないという方はご参照ください。
「用途変更の費用」の前に②:用途変更の業務の流れを理解しよう!
「用途変更は書類だけで完結するもの」と認識されている方が多くいらっしゃいます。しかし、用途変更の確認申請を行う場合は、既存建物の状況を確認し、違反箇所などが見つかれば是正工事など、時間と費用をかかる作業を行わなくてはなりません。それを行ったあとで変更したい用途についての関係法令の確認や、図書の作成を行っていきます。例えば、用途変更を行うことにより、建物全体を耐火建築物にしたり避難や消防の基準を満たすようにしていく必要などがあります。
用途変更の確認申請を行う場合の流れを簡単に説明すると次のような流れになります。
(1)既存建物の調査(図上調査、現地調査)
(2)是正工事(必要に応じて行う)
(3)関係法令の確認
(4)用途変更の確認申請書、図面の作成
(5)工事着工、完了検査
基本的には上記の流れとなります。特に(2)の「是正工事」と(4)の「用途変更の確認申請書、図面の作成」を行う際には、行政などとの折衝を随時行います。
このように、用途変更は調査を通して建物の状況を把握してからではないと、何が必要なのかがわからない場合がほとんどです。
既存建物の用途変更を検討されている方は、ご自身の建物の状況によって工事が必要になることを理解しておくと良いかと思います。
>>「用途変更の確認申請を理解しよう3(手続きの流れ、必要書類)」
「用途変更の費用」の前に③:用途変更に必要な資料を確認しましょう!
用途変更の流れを確認したら、次に用途変更に必要な資料が揃っているか確認していきましょう。
私たち最適建築コンサルティングは、ご相談を受けた際に、主に次の資料があるかどうかを、お伺いしております。
既存建物の用途変更を検討されている方は次のものが揃っているかどうか予めご確認されていると用途変更の費用や期間などの話しまで比較的スムーズに進むことが多いです。
<必要な資料>
・建築図
・設備図
・構造図
・確認申請書、確認申請図
・構造計算書(建物の規模によっては構造計算書がない場合があります。)
・確認済証
・検査済証
「用途変更の費用」の前に④:図書に不備がある場合は要注意!
上述の必要な資料に挙げた図書に不備がある場合は、図書の復元作業を行わなくてはならない場合があります。このような場合は、既存建物の実測調査などを行う必要があり期間が長くなります。
また、用途変更の確認申請にあたり、「検査済証がない」などの問題が起こった場合には、既存建物の法適合性を証明する必要も出てきます。
このような場合には、行政との折衝がより難しくなる上に、調査に費用と時間がかかることを理解しておきましょう。
もし、用途変更の確認申請を検討されている方で、検査済証がない場合はこちらの記事でどのように対応していくかがまとめられていますので、ご参照ください。
もし、既存の建物の確認済証、検査済証が発行されているか不明である場合は、建設地の最寄りの行政の建築審査課にて台帳記載証明書を発行してもらうことができますのでご利用ください。建物が古い場合は台帳記載証明書にも記載されていない場合がありますので、その場合は検査済証発行有無の調査が難しくなります。
最適建築コンサルティングでは検査済証のない建物の用途変更の実績もあるので、あきらめずにお気軽にご相談ください。
用途変更の費用を知るには・・・
ここまでの内容をふまえて、ご自身の既存建物の用途変更の費用がどの程度になるか知るためのプロセスをまとめると、次のような流れになるかと思います。
(1)ご相談
(2)前述の必要書類の確認
(3)図上調査・現地調査(状況により)
(4)概算見積もり
概算見積もりが出るまでの期間については、物件の規模や状況、または必要な調査内容によってことなります。
とはいっても、事前に用途変更が高くなるような条件がどのようなものか、気になる方も多いと思いますので、費用が高くなってしまう条件をまとめました。弊社での用途変更確認申請費の平均金額は100万円前後が多くなっております。
検査済証がない(紛失はOK)
圧倒的に難易度が高くなってしまう状況です。検査済証がない場合は設計事務所から断られてしまう場合も多いと思います。検査済証がない場合はガイドラインを利用した法適合調査もしくは12条5項の報告書を提出してから、確認申請を提出する流れになります。
検査済証がなく構造図がない状況だと、構造計算書の復元まで求められることが多いため、新築の設計費用よりも費用がかかる場合があります。
こちらの場合も建物の状況により費用と難易度が高くなっていきます。
建築図面がない
建築図面がない場合も費用が高くなります。建築図面がない場合は既存図面を復元しなければ確認申請を出すことができません。復元する場合は用途変更をするフロアだけではなく建物全体の図面(配置、平面、立面、断面、面積表等)が必要となります。規模が大きくなればなるほど、復元の難易度が上がっていきます。
設備図面も同様で設備図が無い場合も必要最低限は復元する必要があります。
既存部分に不適合部分がある
既存部分に無許可増築などの不適合部分があっても費用が増えています。不適合部分を是正する必要が出てきます。是正計画も含めて考えなければいけません。
許認可申請がある
旅館業許可や保育園申請などの手続きが別にある場合は費用がかかります。他にも各種条例が行政によって提出の義務が出てきます。適合義務があるかどうも含めて検討する必要があります。
用途変更の費用(確認申請)は誰が負担するのか?
不動産管理会社、不動産オーナー、賃借人のどなたからも相談を受ける中で、用途変更面積が200m2を超える場合の確認申請の費用は、一体誰が負担するのでしょうかという相談を定期的に受けます。
一般的には賃借人である店子さんが多いと思います。正確には不動産の賃貸借契約書に記載されているかと思いますので、契約時はもちろん、後々のトラブルを回避するために物件の検討時に確認しましょう。
用途変更を依頼するなら最適建築コンサルティング。
私たち最適建築コンサルティングは、一級建築士事務所としての法規の知識や技術力、行政と正確に折衝を行う交渉力を活かしてお客様の用途変更確認申請をサポートさせていただいております。
既存建物の用途変更にあたって何が必要かわからないという方、用途変更費用について、お気軽にご相談ください。
建築法規に関する情報をいち早く知りたい方へ
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最適建築コンサルティングに関する詳細を知りたい方は資料もあわせてご参照ください。
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