私たち最適建築コンサルティングに相談をされる方の中には増築を検討している方も多くいらっしゃいます。今回のコラムでは増築を検討されている方のために増築の確認申請に関係することを全て解説しています。また、このコラムにはすぐに活用できるフローチャートも付いていますので、ぜひご活用ください。
増築の確認申請をフローチャートで今すぐに確認したい方!
増築の確認申請を今すぐに確認したいという方は、こちらのチャートですぐに確認することができます。
以降のセクションでは、増築の確認申請のフローについてポイントなどをより詳しく解説していきます。増築の確認申請をご検討の方は、最後まで読むことで、スムーズな増築が可能になります。それでは、早速解説を確認していきましょう。
増築の確認申請:不要、必要の判断方法について
増築の相談の中で一番多い相談が、「確認申請は不要ですか?」というご相談です。増築の場合の確認申請が不要か必要か判断するには、防火地域の確認と増築面積の確認が必要になります。
増築の確認申請は不要ですか?建築確認申請が不要の条件
増築の確認申請が不要になる条件は次の通りです。
<増築の確認申請が不要の条件>
・防火地域に指定されていない敷地で10m2以下の増築の場合
以上の場合は増築の確認申請が不要になります。
増築の確認申請が不要な場合はほとんどない?
増築を検討している建物の防火地域が、防火地域、準防火地域に指定されている場合は、1m2でも増築をする場合には確認申請が必要となります。また、22条地域と呼ばれる防火地域に指定されていない地域の場合だと10m2以上の増築の場合は増築の確認申請が必要となります。以上のことを踏まえると、増築の確認申請が不要な場合より、必要な場合に該当するほうが多いのではないでしょうか。ただし例外として用途地域が指定されていない(都市計画区域外)場合は10m2以上の増築を行なっても確認申請が不要な場合があります。
増築の確認申請が不要の10m2以下の場合の注意点
ご自身の検討されている増築が、前述の「増築の確認申請が不要の条件」にあてはまったからといって適法に増築ができるとは限りません。10m2以下の増築の場合でも必ず押さえておく必要があるポイントがあります。これを理解しないまま増築を進めてしまったがためにご自身の建物が「知らず知らずのうちに違反建築物になってしまっていた」などということになりかねません。10m2以下の増築をご検討の方は計画を進める前に、必ずこちらのコラムを読んでください。
増築の確認申請:検査済証がない場合の対処方法
増築の確認申請を行う上で、確認しなくてはならないのが、建物が検査済証を取得しているのかどうかということです。古い建物の場合は、検査済証を紛失していまっている場合もあるので、手元にないからといって、検査済証を取得していないわけではないことも理解しておきましょう。このサイトでもたびたび説明していますが検査済証がない場合には、基本的には増築の確認申請をすることができません。既存建物の検査済証の有無は非常に重要なので、必ず確認するようにしてください。
検査済証がないか、あるかの確認方法
検査済証が取得されているかどうかわからない方は、最寄りの区役所や市役所の建築指導課で、台帳記載事項証明書を発行すると確認済証、検査済証の取得の有無が記載されていますので、そちらで確認することができます。(※台帳記載事項証明書の発行には、少しですが、費用が必要になります。)また、まだ増築を考えていない方も、自分の所有している建物が検査済証を取得しているか不明な場合は、一度確認をしておくと安心かもしれません。
>>検査済証がない建物の台帳記載事項証明書を発行してきました
検査済証がないと増築はできませんか?
検査済証がないと増築はできないのでしょうか。実は、検査済証がない場合でも増築や用途変更が可能な場合があります!検査済証は平成10年の完了検査の実施率を確認しても6割以上も完了検査が実施されていない状況となっており、それだけ社会的な問題と言えます。しかし、平成26年に国交相より「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関等を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」が発表され、検査済証を取得していない建物でも既存建物の有効活用が可能になりました。検査済証がない場合の増築をご検討の方はこちらのコラムで詳細をご確認ください。
>>検査済証がない、困った!?それでも用途変更、増築の確認申請ができる場合があります。
また、最適建築コンサルティングでも検査済証がない建物で増築の確認申請を行ってきた実績がございますので、ご心配な方はお気軽にご相談ください。
増築の確認申請:費用について
ここでは、増築の確認申請の費用に関して理解しておくべきことを解説していきます。増築の確認申請を進めるにあたり、その費用に関して基本となることがらをしっかりと理解しておきましょう。
増築の確認申請の費用はどれくらいかかりますか?
増築の確認姿勢の費用は、既存建物の状態、増築の規模や構造など様々な条件によって異なります。その為、既存建物の調査や増築の計画がある程度進んだ段階でないと費用を知ることは難しいです。
増築の確認申請の費用について理解しておきたいこと
増築の確認申請を行う場合は、設計事務所登録をしている設計事務所で確認申請をお願いする必要があります。これを踏まえて、増築の確認申請の費用は、大まかに2つに分かれていることを理解しておきましょう。
<増築の確認申請の費用>
1、確認申請に必要な費用
2、設計事務所に支払う設計監理費用
確認申請に必要な費用は、主に確認検査機関に支払う申請費用と、確認申請書の作成など、検査機関との協議に関わる費用になります。一方、設計事務所に支払う設計監理費用は、増築に伴う設計監理の費用のことです。設計事務所に支払う設計監理費用は規模と構造にもよりますが、比較的簡単な内容の場合は費用が安くなります。しかし、大規模な増築や構造設計が新たに必要な内容の場合は、増築の場合は新築に比べて対工事費に対する費用の割合が高くなる傾向にあることを理解しておきましょう。
こちらのコラムでは検査済証がない場合の増築の確認申請の費用について少し触れていますので、参考にしてみてください。
増築の確認申請:必要書類を確認しよう
増築の確認申請に必要な書類について確認していきましょう。増築の確認申請に必要な書類は規模や面積によって変わってきます。しかし、次に紹介するものに関しては必ず必要になる、重要なものですので事前に確認しておきましょう。
増築の確認申請の必要書類は?
増築の確認申請の必要書類で特に重要なものは・・・
1、既存建物の検査済証
2、既存建物の確認申請図書の副本
の二つの書類になります。この2つの必要書類については、既存建物に関する書類となっており、増築の計画を検討する前にご自分で確認することができるので、必ず揃っていることを確認してから増築の計画を始めましょう。
増築の確認申請の必要書類がない場合はどうすればいいですか?
既存建物の検査済証がなんらかの理由でない場合については、先ほど説明した通りです。一方、既存建物の図面等で不足する部分や紛失してしまっている部分がある場合は復元作業が必要になります。木造2階建ての住宅のように、簡易な建物の場合は問題にならない場合が多いですが、大規模な建物の場合などは復元に時間と費用がかかる場合があります。また、既存建物の状態によっては、図面の復元が現実的にできない場合があることを理解しておくことも重要です。必要書類が揃っていない場合は、こちらの記事でケース別に難易度をご紹介していますので、必要書類が不足している方は、ご自身の増築の計画がどの程度の難易度に当たるかを確認しておきましょう。
>>増築の確認申請の必要書類が揃っていない場合の増築の難易度
増築の確認申請:既存建物が既存不適格建築物の場合について
ここでは、既存建物が既存不適格建築物の場合について解説していきます。既存不適格建築物は、増築の計画を進めていく上では、理解しておかなければいけない用語です。「初めて聞いた」という方は、まず既存不適格建築物について正しく理解しましょう。
増築確認申請の既存建物の取り扱い方について
増築の確認申請を行う際に、既存建物については、検査済証を取得してから現在において、建築基準法で違反している部分がないかを確認する必要があります。既存建物を正しく取り扱うことができれば、増築の確認申請はとてもスムーズに進めることができます。
既存不適格調書ってなんですか?
既存不適格調書とは、既存建物が確認済証を取得してから建築基準法が変更することによって、既存建物が違反になってしまっている部分がないかどうかを確認する書類です。既存建物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請では、この既存不適格調書の提出が求められます。
既存不適格建築物の場合に理解しておきたいこと
既存不適格建築物の既存不適格部分の取り扱いは、用途や規模、増築の方法によって既存遡求(既存建物に現行法規が適用されること)される部分とされない部分があることを理解しておきましょう。既存遡求される場合、緩和条件の確認や是正工事の要、不要の判断などが必要です。既存建物が既存不適格建築物の場合の増築における建物の取り扱いや緩和などについても理解しておくとスムーズかもしれません。
>>増築の確認申請における、既存不適格建築物の取り扱いと遡求緩和について
増築の確認申請:期間について
増築の確認申請についての相談の中で建築確認済証の交付までの期間についての内容も非常に多い質問です。確認済証が交付されるまでは増築工事ができませんので、確認済証の発行時期はスケジュールを組む上では非常に重要な事項となります。
増築の場合はすぐに建築確認済証が交付されますか?
お客様の中には、「増築の場合はすぐに建築確認済証が交付される」とお考えの方がいらっしゃいます。しかし、増築の場合も審査が必要になりますので、建築確認済証がすぐに交付されることはありません。増築の内容によっては消防審査や構造審査が申請機関の審査以外に必要になる場合もあります。
審査期間は建物の用途、増築規模、構造によって変わってきますが、基本的に「増築の場合は建築確認済証がすぐに交付される」という前提で計画を進めない方がよいです。もう少し踏み込むと、消防や構造部分の審査があるかどうかで交付されるまでの期間が変わってきますので、「消防や構造部分の審査があるか」ということを基準にしていただけると良いかと思います。
建築確認済証の交付について【補足】
建築確認済証の交付は審査機関などの様々な条件とケースによって、期間が異なります。その為、厳密にどの程度の期間で建築確認済証が交付されるかは、お答えすることは難しいですが、確認申請書類が完成してから簡易なものなら審査から交付までは2~4週間、構造や消防設備の審査が伴うものであれば、1ヶ月~2ヶ月程度かかります。また、他にも都や区などの条例や、老人福祉施設、保育園、旅館などの許認可の手続きがある場合は、そちらのスケジュールも考慮する必要があります。
増築の確認申請:エレベーターの増築確認申請について
既存建物の増築の相談で一番多いのが、エレベーターの更新に関するご相談です。このセクションでは、エレベーターの増築確認申請に関する内容について解説していきます。
増築の確認申請はエレベーターにも必要ですか?
防火地域に指定されていない場合でも、「1階、2階と、階ごとに床面積を増やすと10m2を超えてしまう場合が多いこと」、「エレベーターを新設する場合はエレベーターの確認申請が必要になること」を踏まえると、エレベーターの増築には確認申請が必ず必要になります。
増築のエレベーターの新設の種類は?
エレベーターの新設方法は
(1)「内部に新設する場合」
(2)「外部に新設する場合」
の2種類です。特に内部、外部のエレベーターの新設の両方の場合に共通して重要になってくるのが構造の取り扱いです。
エレベーターを増築する際に重要なのは、構造の取り扱いです。
先ほども述べましたが、エレベーターを増築する際には構造の取り扱いが重要になってきます。エレベーターの構造の取り扱いは、大まかに次の2つに分かれています。
<エレベーターの構造の取り扱い、2つ>
1、既存の建物にエレベーターの重さを負担させる
2、既存の建物から独立した構造にする
一般的に、エレベーターを増築する際は、エレベーターを既存建物から独立した構造にする(2)の場合が多いです。特に既存建物から独立したエレベーターの増築で外部に設ける場合は、エキスパンションジョイント(EXPJと表記されることもあります)という手法により構造別に計画することが多いです。
>><事例>エレベーターの増築の確認申請あきらめていませんか?検査済証なしでも大丈夫!
増築の確認申請:木造住宅等の四号建築物の増築確認申請について
既存建物の増築の相談で木造住宅(4号建築)の増築相談を受けることがあります。
4号建築物とは下記に該当する規模と用途の建物となります。
・用途が特殊建築物ではない又は200m2以下である。
・規模が以下のいずれかに該当する事
→木造建築物で2階以下、延床面積500m2以下、最高高さ13m以下、軒高9m以下
→木造以外の建築物で1階、延べ面積200m2以下
木造住宅の場合は500m2以下2階建て以下なのでほとんどの建物が4号建築物に該当します。4号に該当する場合は緩和措置があります。
木造住宅の増築においても4号の場合は増築面積により緩和があり、既存遡及する内容が変わっています。
増築の確認申請:どこに相談すればいいですか?
増築の相談先は確認申請が必要な規模であるならば、設計事務所登録をしている設計事務所に頼むのが最適です。まずは設計事務所登録をしている会社を探すところから始めましょう。もし、現段階で増築の依頼先が決まっている場合は、依頼先が設計事務所登録をしている会社かどうかを確認をするようにしてください。
増築の費用を安く抑えたい場合の相談先の選び方
一般的には簡単な住宅の増築であるなら、施工会社に依頼する方が費用としては安くおさまるかと思います。施工会社を選ぶ際には必ず設計事務所登録をしている施工会社であることを確認して選ぶのがポイントです。
増築の相談先を選ぶ際の注意点
設計事務所登録を行っている施工会社に確認申請まで含めた増築の依頼をされるかと思います。ここで注意したいのが、確認申請が必要であるのに確認申請の手続きを行おうとしない会社です。確認申請が必要な増築で確認申請を行わないのは法律に違反してしまうので、要注意です。少しでも不安を感じた場合は他の相談先を探してください。例えば、エレベーターの構造検討などが必要な増築の場合や用途変更を伴う増築の場合は、建築法規と構造に詳しい設計事務所が相談先に適しています。
増築の相談先と計画を進める際に重要なこと
増築の相談先/依頼先の会社が「確認申請は必要ない」と言っても、鵜呑みにせず、増築の確認申請が不要である根拠を示してもらうようにするなどして、ご自身でも状況を把握するようにしてください。増築の確認申請が不要な理由を把握しないまま、要望だけ伝えて丸投げしてしまったがために、知らないうちに違反建築物となってしまう場合も十分にあり得ます。最終的に不利益を被ってしまうのは建物所有者となってしまいますので、ご自身も計画の一員であるという意識を持って積極的に参加することが重要です。
増築の確認申請などを最適建築コンサルティングにご相談する前に・・・
このコラムで解説した増築の確認申請をご検討の方で、「増築の確認申請が不要か必要かわからない」、「必要書類が揃っていない」、「既存建物を適切に扱えるか不安だ」など、お困りの方は、この機会に私たち最適建築コンサルティングにご相談ください。私たちが、「増築の確認申請の手続きのサポート」、「必要書類が不足している場合の書類の再取得・図面の復元」、「既存建物を適切に扱うための調査」などをお引き受けいたします。最適建築コンサルティングへのご相談をお考えの方は予め次の項目をご確認ください。
違反建築物でも増築の相談ができますか?
最適建築コンサルティングなら、違反建築物でも増築できる可能性があります。私たち最適建築コンサルティングは調査を通して既存建物の違反箇所を速やかに発見し、是正工事の計画も含めて、増築や用途変更が現実的に実行できるのか、リスクなどの観点からアドバイスをさせていただいております。
検査済証がない建物でも増築の相談はできますか?
私たち最適建築コンサルティングは多くの検査済証がない既存建物の増築や用途変更を行ってきました。検査済証がない建物の増築や用途変更は一般的な設計事務所では対応できません。高度な法規の知識や専門性を持つ最適建築コンサルティングなら検査済証がない建物の増築や用途変更に対応が可能です。
検査済証がない建物のご相談の際の注意点
既存建物の状況や所有されている行政書類、図面などの状況によって、調査の規模が異なり、費用が大きくなる場合があります。また、「ガイドラインに基づいた方適合状況調査」を行ったとしても、必ずしも増築や用途変更が可能になるとは限りませんので、予めご理解、ご了承の上ご相談ください。
既存建物の調査だけ依頼することは可能ですか?
既存建物の調査のみのご相談もお引き受けいたします。所有されている図面を元に行う机上調査、目視による既存建物の現況調査は比較的安価にご利用いただけます。(費用については次の項目をご参照ください。)その他にも、法適合状況調査などの高度な調査、確認申請手続きのサポートなど、プロジェクトのフェーズ毎でのご依頼が可能です。
法適合状況調査の費用はいくらですか?
ガイドラインに基づいた法適合状況調査の費用とフローについては、ウェブサイト内のPDF資料、またはサービスページをご覧ください。の通りです。構造や規模、必要書類・必要図書の状況によって、費用が異なりますので予めご理解、ご了承の上ご相談ください。
検査済証がない、増築、用途変更の調査、確認申請、設計の計画を最適建築コンサルティングに相談するには?
検査済証がない建物や既存建物の適法化や、高度な法規の知識と建築事業のプロとしての専門性をお求めの方は、最適建築コンサルティングにご相談ください。ご相談は画面左のメニューバーの「建築再生のご相談」ボタン、または、ページ最下部の「ご相談フォームへ」ボタンから可能です。ご相談フォームは分かる範囲でかまいませんが、より詳細に内容を書かれていただいた方が、スムーズなヒアリングが可能です。フォームの最後の「ご相談内容」の項目に可能な限り具体的にご相談内容のご記入をお願いいたします。
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共同住宅や商業施設の増築相談で意外と多いのが、ゴミ置場と駐輪場です。10m2以下なら確認申請が不要、そのように思っている人が一定多数いると思いますが、こちらのコラムで紹介した通り、防火地域や準防火地域に指定されているならば1m2でも増築したら確認申請が必要となりますので注意が必要です。
>>増築の確認申請を理解しよう!:増築の確認申請をすべて解説【完全版】
仮に確認申請が必要だとしても、ゴミ置場の増築は小さいため簡単だと思っている人も多いと思います。しかしながら容積率、建蔽率くらいなら確認できる人も多いと思いますが、建物状況によっては確認しなければいけない建築基準法が沢山ありますので、ゴミ置場でもあなどれません。
このコラムではゴミ置場を増築する時に確認するべきことを説明していきます。
検査済証が発行されているかどうか
確認済証は取得しているけど検査済証が取得していない、そんな物件も多くあります。基本的に検査済証を取得していない建物は新しく増築をすることができません。したがって、ゴミ置場の増築は難しくなってしまいます。それでも、ゴミ置場をなんとか増築したいという方には、労力がかかりますが法適合調査をお勧めしています。
>>検査済証がなくてお困りのかた
防火地域の確認
ゴミ置場を増築する敷地が防火地域や準防火地域に指定されているかどうかを確認します。こちらに指定されていなければ10m2以下ならば増築の確認申請は必要ありません。防火指定されているかどうかがわからない場合は、W EB検索で調べることができます。例えば『目黒区 用途地域』のようなお住まいの地域と用途地域という調べ方で、各自治体の地域地区図(用途地域等)全体図を閲覧することができます。そこで該当敷地を記入することで、用途地域、防火の指定、建蔽率、容積率などを調べることができます。
面積の確認
確認申請図面の中に面積表というものがあります。面積表には建蔽率、容積率の算定表があります。こちらにゴミ置場の面積を入れても建蔽率、容積率ともに問題ないかを確認します。面積表が見当たらない場合は、確認申請書の3面に容積率と建蔽率の計算をしていますので、そちらを参考にしてもよいかもしれません。昔の確認申請時と現在指定されている容積率、建蔽率が違う場合もありますので、そちらもチェックします。
ここで注意ですが、ゴミ置場を増築する前に何か別の建築物(カーポート等)を増築している場合は合わせて、増築の確認申請が必要となります。現行基準に適合していない場合は撤去が必要になる場合もあります。
建物の高さについて
建物高さの制限は道路斜線、北側斜線、隣地斜線の大きく分けると3つに分類されます。
ここで注意したいのが道路斜線です。道路斜線は緩和距離というものがあります。簡単に説明すると、緩和距離を考えない場合、例えば敷地が商業地域で道路幅員が6.0m、道路境界線から建物の距離が2.0mだとすると、建物の限界高さは8.0m×1.5=12.0mとなります。1.5は用途地域によって変わってくる係数です。商業系や工業系は1.5、住居系は1.25の係数をかけます。こちらの高さが緩和距離を考えない建物の限界高さとなります。緩和距離を使用する場合は、道路境界からの距離2.0mを倍読みして良いという規定があります。そのため、(6.0+2.0+2.0) ×1.5=13.5mとなり建物は13.5mまで立てて良い事になります。
この話は一見、ゴミ置場の増築と関係ないように感じますが。建物が緩和距離を使っていて道路斜線がギリギリの建物を建てていた場合は、ゴミ置場を建てる事によって緩和距離が使えなくなってしまうこともありえます。
道路斜線の緩和を使おう(法56条2項、令130条の12)
道路斜線の緩和が使えなくなってしまった場合でも、建築基準法の高さ制限に該当しない構造物の規定を満たせば、ゴミ置場をそのまま建てることができます。
・前面道路の路面の中心から軒高2.3m以下、かつ床面積の合計5m2以内。
・前面道路に接する長さの1/5以下であること
・前面の道路境界線からの後退距離1m以上。
こちらの規定を満たせたばゴミ置場があってもセットバック緩和距離を使用することができます。
道路斜線の緩和を使おう(天空率)
道路境界線から1mもセットバックしたらゴミ置場が作れない。商業系の敷地なら建蔽率も100%に近いこともあるので、条件を満たすことが難しい場合もあります。
その場合は天空率を使用します。
天空率は観察点から見える建物の面積と空の面積の比率を比較して空の比率が大きければ道路斜線に関係なく建てることができる検討です。ゴミ置場のように建物高さに比べて低い建物の場合は比較的問題ない場合も多いです。
道路斜線もダメならば
道路斜線がダメな場合の最終手段としては道路中心線から1.2m以下のゴミ置場を作るということが考えられます。共同住宅用の既製品で販売されているゴミ置場が1.2m以下の理由はこのような理由があります。
既存不適格の確認
建物が最後に確認申請をしてから確認申請に必要な建築行為をしていないか(用途変更、増築等)確認しなければいけません。増築や用途変更をしている場合は、その部分も含めて確認申請が必要となります。
最後に
ゴミ置場でも注意しなければいけないことが沢山あります。この他にも各自治体の条例等の確認も必要となりますので、意外と建築士の業務として考えると、建築基準法と建築基準法関係規定を包括的に理解しなければ難しいです。
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エレベーターを増築確認申請までの手順、まず初めに確認すべきこと。
マンション内の入居者が高齢化になったから、商業施設の店舗にエレベーターを入れたい等、既存建物にエレベーターを入れたいという問い合わせが近年増えてきています。
エレベーターを増築の計画をする上で事前に押さえておきたいポイントが3つかあります。
1、建物が検査済証を取得しているかどうか
2、最後に確認申請を取得してから建物内部に変更されているか部分があるかどうか
3、既存建物の竣工図や確認申請図面等が残っているかどうか
こちらの内容の確認が必要となります。
既存建物が検査済証を取得しているかどうか
建物が検査済証を取得しているかどうかは建物を新たに確認申請をする上で非常に大事なポイントとなります。
検査済証がないと新たに確認申請を申請することが基本的にできません。
検査済証がない建物で確認申請を受ける場合は12条5項か国交相のガイドラインに沿った法適合調査を受け合格する必要があります。
最適建築コンサルティングでは検査済証がない場合は法適合調査を利用して確認申請まで進むようにしております。
こちらのコラムでも度々お伝えしていますが、平成10年の完了検査を受けている建物は40%です。つまり60%の建物が検査済証を取得していない状況です。つまり60%の建物が増築や用途変更の確認申請を行う上で支障が出てきてしまいますので、既存建物を利用する上では大きな障害となっています。
最後に確認申請を取得してから建物内部に変更されているか部分があるかどうか
既存建物では確認申請が必要な変更(増築、用途変更、大規模な模様替)をしているにもかかわらず、確認申請の手続きを行なっていない場合があります。特に昔の建物に多いです。建物オーナーが変わってしまっている場合は把握も難しくなってしまっていることが多いです。
建物内部や外部に確認申請に必要な変更箇所があるにもかかわらず申請手続きをしない場合は、そちらの変更部分も含めてエレベーターの確認申請時に申請を行う必要があります。
既存建物の竣工図や確認申請図面等が残っているかどうか
既存建物の確認申請を行う場合は、例え外部にエレベーターを設けるとしても建築基準法は敷地や建物全体に関わってきますので既存建物の図面を添付する必要があります。既存建物を所有していない場合は図面の復元が必要となります。
エレベーターを増築する方法は外部と内部と2通りある
エレベーターを新設する場合は、内部に設けるのか、外部の2通りあります。どちらに設けるのかの違いは単に使い勝手や計画上の問題と考える方が多いです。しかし建築基準法では外部にエレベーターを新設する場合は増築に該当し、内部にエレベーターを設ける場合はエレベーターの確認申請のみとなるため、建築基準法の既存訴求の関係等から諸条件によっては、内部に設けた方が良い場合と、外部に設けた方が良い場合があります。
どちらにもメリット、デメリットがありますので、そういった部分も比較して、説明していきたいと思います。
エレベーターを外部に設ける場合
外部にエレベーターを設けるメリットは既存建物の構造とエレベーターをの構造を分離して考えることができることです。工事も内部エレベーターと比較して、内側の居住者に迷惑をあまりかける必要がないため施工しやすくなります。デメリットとしては、建物自体も増築扱いとなるので、面積によっては既存建物の構造遡及等が出てくる可能性があるため注意が必要です。また単純にエレベーターだけを増築するとエレベーターが突出した建物になってしまいますので外観が損なわれてしまう可能性が出てきます。その他にも、敷地や建蔽率に余裕がないと施工ができないので注意が必要となります。
メリット:構造の考え方がシンプル、居住しながら工事ができる。
デメリット:意匠性が損なわれやすい。既存建物への建築基準法への遡求が出てくる。増築の確認申請も必要になる。
どんな建物におすすめか:敷地に余裕があり、意匠性が損なわれない場所に設けれる建物の場合
エレベーターを内部に設ける場合
内部にエレベーターを設ける場合は、既存建物の構造とエレベーターをの構造をどうするかが複雑になります。既存建物の構造(RC、鉄骨、木造)にもよって、変わってくると思いますが、既存建物に荷重をかける場合と、既存建物に荷重をかけないで独立させる場合の2パターンに別れます。
工事も外部エレベーターと比較して、内側の居住者に迷惑がかかってくるので注意が必要です。また、エレベーターを取り付ける際の、構造物やエレベーターの搬入経路を確保する必要があるため、詳細な検討が必要となります。
メリットとしては、エレベーターだけの確認申請となるため、増築による既存建物への既存遡求を考える必要がありません。またデザイン性やプランニングにも対応できます。
メリット:構造の考え方が複雑、居住しながら工事ができない。
デメリット:意匠性が損なわれない。既存建物への建築基準法への遡求が出てこない。手続きが増築と比較して簡単
どんな建物におすすめか:敷地に余裕がなく、意匠性を損ないたくない建物の場合
>>>(事例)エレベーターの増築の確認申請について(内部増築)
エレベーターの増築の確認申請に向けて大事なこと
エレベーターの増設する方法が外部、内部と2通りあることを今回は説明させていただきました。外部と内部にエレベータを増設するメリットとデメリットをそれぞれ説明させていただきました。
私たち最適建築コンサルティングではエレベーターの増築においても数多くの事例を経験しておりますのでまずはご相談ください。
また、増築の確認申請に関連する事項を網羅したいという方はこちらの記事もご参照ください。
>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】
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お客様から増築のご相談を受けた建築事業者様から、「既存建物が既存不適格建築物で、増築の確認申請がスムーズにできるか心配だ」という旨のご相談を受けることがあります。今回のコラムでは比較的簡単な木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物である場合の増築の確認申請について規定緩和の内容や確認申請までの流れを解説していきます。該当する増築の確認申請をご検討の方は、当コラムをマニュアルとしてご活用いただければと思います。
木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請は比較的スムーズにできる?
これまでの既存不適格建築物の増築については、平成17年6月1日国土交通省告示第566号により既存部分への構造関係規定の適用(金物設置・構造計算添付等)が求められていました。 これがネックとなって四号建築物の増改築も困難だった訳ですが、平成21年9月1日の見直しにより告示第566号の改正がなされ、「既存不適格建築物の増築等に係る建築確認の申請手続きの円滑化について」という技術的助言も発表されています。これにより既存建物の延床面積の1/2以下の面積の増築においては構造関係規定の適用が緩和され、 平成12年5月31日以前に着工された既存不適格建築物の増改築が実務的にスムーズに行えるようになったのです。
木造住宅等の四号建築物における既存不適格建築物の増築の確認申請に関する告示第566号の改正概要と規定の緩和を簡単に説明すると・・・
平成21年9月1日の見直された、告示第566号の改正の概要を改正前と改正後で確認してみましょう。
改正前と改正後の内容を見てみると既存建物の延床面積の1/2以下の面積の増築で構造上一体の場合の増築と、構造上分離の場合の増築で、それぞれに構造関係規定の適用が緩和されているのがわかるかと思います。
木造住宅等の四号建築における既存不適格建築物の増築の確認申請をケース毎に図で確認してみよう
実際に木造住宅等の四号建築における既存不適格建築物の増築の確認申請を行う前に、基本的な流れを理解しておくと良いかと思います。木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請についてはケース毎に次の図のようになります。
増築の確認申請マニュアル:木造住宅等の四号建築物における既存不適格建築物の増築の確認申請で多用されるケースⅠAを解説!
木造四号建築物の場合、平面的な増築ばかりではなく新たに2階 部分を載せる場合やその両方を実施するケースが考えられます。 また実務上は構造部材を緊結して構造耐力上一体とする方が構造上も雨仕舞の関係等も含め好ましい例が多いと思われますので、このコラムでは特に上図のケース「ⅠA」、既存建物の延床面積の1/2以下の面積の増築で構造上一体のケースにフォーカスを当て、実践的なフローをマニュアルとして活用できるように解説していきます。ただし、既存建築物の建築年度や状況により、構造耐力規定以外にも緩和される条文や遡及適用される条文が異なる場合があることを理解しておいてください。また上図で書かれている「基準時」とは、令第137条、既存建築物が建築基準法令の改正により改正後の規定に適合しなくなった時点を指しています。具体的に言うと、例えば、平成12年5月31日以前に着工した建築物において継手・仕口が令第47条に適合しない場合の基準時は平成12年6月1日(改正法施行日)となることを指しています。それでは、上記の通り、ケース「ⅠA」の場合についての実践的なフローをみていきましょう。
木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請マニュアル【フロー1】:はじめに、対象の建築物が当マニュアルの対象の建築物か確認しましょう
増築の対象となる既存不適格建築物が木造住宅等の四号建築物であった場合に、このマニュアルが適用できる建物かどうかをまずは確認していきましょう。
この増築の確認申請マニュアルが適用される建築物
増築の確認申請マニュアルは建築基準法第6条第1項第四号に規定する次の条件の 木造住宅等建築物について適用することができます。
<適用の対象とできる建築物>
用途:一戸建て住宅など特殊建築物以外のもの
構造:木造(軸組工法、枠組壁工法など) ※混構造は除きます。
規模:2階建以下、延べ面積500㎡以下、高さ13m・軒高9m以下の規模 ※構造計算の必要な建築物、木造大規模建築物は対象外です。
増築の確認申請マニュアルが適用される建築物か確認する際の注意点
特定行政庁によっては50m2を超える増築の場合に、中間検査(特定工程)が必要な場合があることを理解しておきましょう。また、先ほど紹介した対象とする建築物以外の特殊建築物等(法第6条第1項一号、第二号及び第三号)の 取扱いについては最適建築コンサルティングにご相談下さい。
>>増築の確認申請マニュアル対象外の建築物について今すぐ相談する
木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請マニュアル【フロー2】:対象の建築物が構造規定緩和を受けて増築するための条件を確認しましょう
次に計画の内容が構造規定緩和を受けて増築するための条件を確認していきます。先に述べた多用されることが予想されるケースⅠAの場合の増築の確認申請を対象として、その条件に該当するかを確認していきましょう。ケースⅠAの構造規定緩和を受けて増築するための条件は次の通りです。
増築の確認申請マニュアル:構造制限緩和を受けて増築の確認申請をするための条件【多用例ケースⅠAの場合】
<構造制限緩和を受けて増築の確認申請をするための条件>
(1)「既存不適格建築物」であること (法第3条第2項) →建築時の基準法令に違反している場合は対象外(法第3条第3項第一号) (※法第12条5項報告等により違反是正措置が完了している場合を除く)
(2)「耐久性関係規定」を満たしていること →令第36条第1項に掲げる構造部材等の規定に適合していること
(3)建築物全体の耐力壁が釣り合いよく配置されること →令第42条・第43条並びに第46条の規定に適合させること
(4)増改築部分は現行の「仕様規定」に適合させること →令第3章(第8節を除く)の規定及び法第40条の規定に基づく条例の構造耐力関係規定に適合させること
※新耐震基準(昭和56年6月1日)以前に建築された建物でも(現時点で新耐震基準の壁量を満たしていない場合でも)増築工事と同時に壁量追加など実施して(3)を満たす場合は 適法に増築が可能です。
増築の確認申請マニュアル:構造制限緩和を受けて増築の確認申請をするための条件【ケースⅠAに該当しない場合】
繰り返しになりますが、上の条件は多用されることが予想されるケースⅠAの場合の構造制限緩和を受けて増築するための条件となっています。他のケースの場合の条件とは異なる場合がありますので、予めご理解ください。ケースⅠAに該当しない場合の増築の確認申請についてご不明な場合は、最適建築コンサルティングにご相談ください。ご相談内容を元に調査や必要に応じて確認申請の手続きなどを行なっております。(※調査、その他申請代行の費用については計画の内容、規模によって異なります。)
>>ケースⅠAに該当しない増築の確認申請について今すぐ相談する
木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請マニュアル【フロー3】:既存建物の建築時期を確認する
これまでに紹介した、「マニュアルの適用範囲」と「ケースⅠAの構造制限の緩和条件」踏まえた上で、次は既存建物の建築時期がいつなのかを確認していきます。既存建物の建築時期の確認の方法は次の通りです。
既存建物の建築時期の確認方法
建築確認済証、検査済証、建築確認台帳証明、登記事項証明書などを参照することで、既存建物の建築時期の確認が可能です。特に、昭和56年6月1日以降の新耐震基準の建築物として建築確認が行われているかが重要になってきます。というのも、新耐震基準を満たしている場合は原則的に既存部分の構造的改修等が必要ないからです。また、平成12年6月1日以降の建築確認/着工であれば構造関係は現行仕様規定に適合と見なせるので構造上は既存不適格建築物ではない場合が多いです。この場合は構造緩和及び既存不適格調書は不要になります。
【補足】既存建物の建築時期の確認時によく発生するトラブル
既存建物の建築時期の確認をした際に、既存建物に検査済証がないことが発覚することが多々あります。その場合はそもそも増築の確認申請ができないとされていますが、一定の条件を満たすことによって、検査済証がない建物でも増築や用途変更が進められる場合があります。今回のコラムでは詳しく触れませんが、検査済証がないことが発覚した場合のフローについては次のコラムをご参照ください。
木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請マニュアル【フロー4】:既存建物の現況調査を行う
さきほど、平成12年6月1日以降の建築確認/着工であれば、構造緩和及び既存不適格調書は不要になると書きましたが、ごく稀にどのようなわけか、平成12年6月1日以降の建築確認を受けている建物にも関わらず、構造等が現行仕様規定に適合していない場合があることがあります。これに限らず、既存建物の現況が建築確認当時の内容と一致している、既存不適格建築物であるかを明確にする為に、既存建物の現況調査を行なっていく必要があります。
既存建物の現況調査のチェックポイント
私たち最適建築コンサルティングがⅠAのケースで既存建物の現況調査を行う際のチェックポイントとしている点は次の通りです。
<既存建物の現況調査のチェックポイント>
1)集団規定適合及び軸組・壁量・金物位置などの状態のチェック
2)構造部材の耐久性及び防腐措置等の状態のチェック
3)地盤及び基礎の種別・状態をチェック
4)屋根ふき材等の緊結方法をチェック
5)防火関係規定、内装制限、シック換気、住宅用火報などの既存部分に遡及適用される事項などをチェック
既存建物と図面を照合した際に不適合な箇所が発見された場合は、是正工事を行わなくてはならない場合があります。このような場合には、想定外の工期や費用がかかってしまうことがあることを理解しておきましょう。下記の記事では、増築の確認申請をした場合の既存不適格建築物への遡求緩和について解説しているので、このコラムと併せて読むと、よりわかりやすいかと思います。
>>増築の確認申請をした場合の既存不適格建築物への遡求緩和について
木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請マニュアル【フロー5】:増築の設計を行う
既存建物の現況調査が完了し、図面との整合性が確認できたら、設計に移ります。増築の設計を行う際には、次の点に配慮が必要です。
増築の設計時に注意すべき点
<増築の設計時に配慮すべき点>
・構造、規模が適用範囲に該当する内容で設計する。
・既存建物の耐久性関係規定判断は、調査者及び設計者の責任になることを理解する。
・軸組構法の場合、告示四分割法にて壁量及び壁バランスの確認をする。
・構造以外の遡及適用条文について設計図書に適合の明示をする。
緩和される以外の既存建物に遡求される適用される規定に注意
既存建物令第137条の2(構造耐力)から第137条の11(準防火地域)の規定により緩和される以外の規定等は原則的に既存部分にも遡及適用されます。 例えば、防火設備(法第64条)、シック換気(法第28条の2・令第20条の8)、 階段手摺(令第25条)、(※特定行政庁によっては、住宅用火報を既存部分にも設置しなければならない場合がありますので事前に確認をしましょう。)
木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請マニュアル【フロー6】:増築の確認申請を行いましょう。
設計が完了したら、いよいよ確認申請です。確認申請図書の作成を行う際に、「既存不適格調書」(必須)、「既存建物の建築時期を示す書類」の添付が求められますので、しっかりと準備を進めましょう。また、「施行令第46条及び平成12年告示第1352号に基づく建物全体の計算書」(壁量および壁バランスの計算書)も必要になります。これらの書類や図面等、手続きに必要な書類を揃えて確認申請を行いましょう。以上が木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請の主な流れになります。
やっぱり、木造住宅等の四号建築物が既存不適格建築物の場合の増築の確認申請が不安だという方は最適建築コンサルティングにご相談ください。
今回のコラムでは、木造住宅等の四号建築物における既存不適格建築物の増築の確認申請について建築事業者の方向けに、関係規定緩和の内容や実践的な確認申請のフローについて解説してきました。ここまで読んでも、まだ不安が残っている方は、お気軽に最適建築コンサルティングまでご相談ください。弊社は、既存建物の法適合状況調査や検査済証がない建物の適法化、確認申請や各種許認可の手続きのサポートなど、建築事業をスムーズに進めるためのサービスを提供しております。既存不適格建築物を適切に扱った増築や用途変更などをご要望の方は、相談フォームよりお問い合わせください。
また、増築の確認申請に関連事項を網羅したいという方はこちらの記事もご参照ください。
>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】
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増築を検討されている方の中で、特に10m2以下の増築を検討されている方は、自身の計画している増築に確認申請が必要なのか、それとも不要なのか、一体どのように判断したらいいのか迷ってしまっているかもしれません。そこで今回は、10m2以下の増築にフォーカスを当てて、確認申請が必要/不要の条件や、10m2以下の増築をする際のポイントをまとめて解説していきます。
さきに、増築の確認申請に関連する事項を網羅したいという方はこちらの記事からご参照ください。
>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】
増築が10m2以下の場合のポイント1:計画敷地の防火地域を確認しましょう。
10m2以下の増築が既存建物と同一敷地内で増築が可能ということがわかったら、いよいよ確認申請が必要か不要かの判断に移ります。10m2以下の増築に確認申請が必要か不要か判断する上で、まず最初に確認しなくてはならないことは、計画敷地の防火地域の確認です。
10m2以下の増築でも、防火地域、準防火地域での増築は確認申請が必要!
10m2以下の増築の計画敷地の防火地域が「防火地域」「準防火地域」に指定されている場合は、たとえ1m2の増築をする場合であっても確認申請が必要になります。逆に防火地域に指定されていない(22条地域などと呼ばれる)地域の場合は、10m2以下であれば増築の確認申請は必要ありません。
10m2以下の増築の確認申請を進める際の防火地域の確認の仕方は?
10m2以下の増築を計画している敷地の防火地域を調べるには、行政機関に問い合わせる場合と自治体が運営するウェブサイトで都市計画情報を閲覧する場合の2つの方法があります。行政機関に問い合わせる場合は電話、または機関の窓口で担当の課を聞きましょう。ほとんどの場合は、都市計画課の担当の方が対応してくれます。また、自治体によっては都市計画情報をウェブサイトで閲覧できるようにしています。例えば、東京都の防火地域を知りたい場合などは「東京都 都市整備局」のウェブサイトを活用することで、敷地の防火地域を調べることができます。どちらの方法で確認する際にも敷地の住所情報が必要です。
増築が10m2以下の場合の防火地域の確認のまとめ。
<10m2以下の増築で確認申請が必要か不要か防火地域で判断する>
・10m2以下の増築でも敷地の防火地域が「防火地域」「準防火地域」に指定されている場合は、確認申請が必ず必要。
・防火地域に指定されていない地域の場合は、10m2以下であれば増築の確認申請は不要。
<防火地域の確認方法>
・行政機関に直接問い合わせる
・自治体のウェブサイトで都市計画情報をチェックする(一部の自治体を除く)
増築が10m2以下の場合のポイント2:ケース別、10m2以下の増築をする際に理解しておきたいこと
10m2以下の増築をする際には、様々なケースが考えられます。ここでは、10m2以下の増築で犯してしまいがちな間違いや、本当は確認申請が必要、または不要な増築について、事例を交えながらケース別に紹介していきたいと思います。
この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース1「10m2以下の増築後に10m2以下の増築をさらに行う場合」
こちらは実際に相談されたことがあります。結論から言いますと、原則的には認められません。自治体によっては認められる場合もあるようですが、一般的に最初から50m2の増築を考えていることが明確で10m2以下の増築を5回行うような場合は、確認申請が不要であると認められることはありません。万が一、繰り返し10m2以下の増築が認められたとしても、その建物のオーナーが変わるなどした場合に、建物が新築当時からどのように現在の状態に増築されてきたのかが明確でないと、売買や新たな増改築を行うなどして、確認申請が必要となった際に、それまで増築した建物についての法適合性を証明しなくてはならなくなりますので、繰り返し10m2以下の増築を行うという行為は認められないという認識を持っておいた方が良いかと思います。
この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース2「屋根と柱しかないカーポートの増築は確認申請が必要?」
10m2以下の増築の相談で、意外にも多いのが、屋根と柱しかないカーポートやコンテナ、プレハブの簡易な小屋などは確認申請がいらないだろうと思い込んでしまっているケースです。例え、増築するものがカーポートやコンテナ、プレハブの簡易な小屋のような一見「建築物」に思えないものでも、建築物として扱われることがほとんどです。このような増築の場合も繰り返し説明している通り、防火地域、または準防火地域に指定されている場合ですと、10m2以下でも増築の確認申請が必要になります。建築物かどうかを自己判断せずに、事前に行政機関や近くの設計事務所などに相談してみましょう。
この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース3「土地の用途指定が指定されていない(都市計画区域外)ことわかったが、確認申請は必要?」
10m2以下の増築をする際に敷地の防火地域の情報などを調べる過程でごく稀に、敷地の用途指定が指定されていない(都市計画区域外)ことがわかる場合があります。この場合は原則的に10m2を超える増築だとしても確認申請は不要です。しかし、自治体によっては解釈が異なる場合があるので、都市計画区域外とわかっても事前に確認するようにしてください。 また、建設当時は用途地域が指定されていなかったが、増築を考えるときに用途地域に指定されてしまっている場合があります。このような場合も基本的に増築時は現況の集団規定(高さ、容積率、建ぺい率等)を守る必要があるため、集団規定に既存建物が不適格となっている場合は増築ができない場合があります。
この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース4「増築時に確認申請が不要な10m2以下の増築でも用途変更する際には確認申請が必要になる場合がある!?」
例えば、防火地域に指定されていない地域の商業ビルのコンビニを飲食店(195m2)に用途変更するときに、同時に10m2の飲食店用の倉庫を増築したとします。この場合には、10m2の増築でも確認申請が必要になります。これは、飲食店などは建築基準法上、「特殊建築物」にあたり、床面積が200m2を超える特殊建築物の類似用途ではない用途変更は、確認申請が求められるためです。防火地域に指定されていない地域の10m2以下の増築の場合は確認申請が不要と思い込んでしまう場合がありますが、新しく利用される用途が特殊建築物に該当する場合は200m2を超えてしまうと用途変更の確認申請が必要になるため注意が必要です。また、このように確認申請が必要になった場合には既存建物の法適合性の証明が求められるので注意しましょう。
増築と用途変更を一緒に検討されている方は用途変更についても正しく理解した上で計画を進めて行くことが非常に重要です。
この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース5「住宅に対して、10m2以下の増築を行う場合のよくある間違い」
10m2以下の増築を考える方の場合、住宅の増築を検討する方が多いです。事前によく調べられている方だと、防火地域、準防火地域に該当しない敷地での10m2以下の増築だから確認申請は不要、と予め確認してからいらっしゃいます。確かに、防火地域、または準防火地域に指定されていない地域での10m2以下の増築の場合、確認申請は不要です。しかし、増築する場合は既存建物を含む敷地全体で違反がない状態にしなければならないので、注意が必要です。少し専門的な話をすると、10m2以下の増築で確認申請が不要だとしても、増築後の敷地全体と既存建物が建築基準法の「集団規定」と「単体規定」に原則的には適合している必要があります。よくある間違いが、増築後に建ぺい率や容積率がオーバーしてしまうことがあります。ただ例外として自動車車庫等の用途の場合は細かい基準を満たす必要がありますが、容積率に関しては認められる場合があります。増築後に建築基準法に違反してしまうかどうかの判断は、既存建物の確認申請図書などの図面等を参照しながら確認する必要があるので、近くの設計事務所に相談するのが一番良いかと思います。
>>増築の確認申請をした場合の既存不適格建築物への遡求緩和について
10m2以下の増築の確認申請で理解しておきたいことのまとめ
増築の確認申請、10m2以下場合のポイント3では様々なケースごとに確認申請が必要か、不要かを紹介してきました。このポイント3で重要なことをまとめると次の通りです。
<10m2以下の増築で理解しておきたいことのまとめ>
・計画地域が防火指定されているかどうかと用途地域、建ぺい率、容積率、高さ制限が建設時と変わっていないかを確認する。
・確認申請を避けるために10m2以下の増築を繰り返し行うことはできません。
・増築するものが建物に見えなくても建築物かどうか自己判断しない
・土地の用途指定がなくても自治体に解釈を確認すること ・特殊建築物を増築して用途変更する際には増築後の面積など、満たすべき要件を事前に確認する
・10m2以下の増築で確認申請が不要だとしても建築基準法上の規定を満たさなくてはならない。(建ぺい率、容積率、高さ、不燃、防火規定、構造など)
10m2以下の増築で確認申請が必要かどうか、増築後も違反に当たらないか心配な方は最適建築コンサルティングへご相談ください!
これまで、説明してきましたが、10m2以下の増築で確認申請が不要だったとしても、既存建物を含めた敷地の状況などによっては、増築後に建築基準法に違反してしまう可能性があります。10m2の増築に確認申請が不要だからといって、確認を怠ってしまったことで違反してしまうと、既存建物の増築や建て替えの際に既存建物の法適合性の証明をしなくてはならなくなったり、不動産価値が下がってしまったり、行政機関から是正工事を求められたりなど、思わぬ出費やトラブルに見舞われてしまいます。そうならない為にも、例え10m2以下の増築でも甘く見ずにしっかりと状況を把握しながら確実に進めていくことが大切です。10m2以下の増築の確認申請や増築後の建築基準法への適合性や必要な手続きなど、わからないことや判断に迷うことがあれば、是非私たち最適建築コンサルティングにご相談ください。
今回のコラムでは、はなれ等の増築で確認申請を行う際に、間違えやすかったり、判断に迷ってしまったりすることや、理解しておきたいことについて、ポイント毎に解説していきます。建築基準法では原則としてひとつの敷地にはひとつの建築物しか建てられないという決まりがあります。このことを頭に入れて考えるとスムーズに理解できるようになります。はなれ等の増築を検討されている方からよくご相談を受ける内容を解説していますので、同じような計画を検討されている方は是非最後まで読んで参考にしてみてください。
さきに、増築の確認申請に関連する事項を網羅したいという方はこちらの記事からご参照ください。
>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為のポイント1:まずは計画が「同一敷地内に建てられる増築」にあたるのか判断しましょう
はなれ等の増築を検討されている方の中で、ごく稀に計画しているはなれ等の建築物が、そもそも同一の敷地に建てられる増築にあたらないという場合があります。計画している建築物が同一の敷地内に建てられなければ、確認申請が進められないなど、計画の破綻につながりかねません。そうならないためにも、まずは自身の計画が本当に「同一敷地内に立てられる増築」にあたるのかをしっかりと確認していきましょう。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:同一敷地内に建てられる増築か把握することが重要!
繰り返しになりますが、建築物を建てる際に「1つの敷地に建てられる建物物は1つまで」という前提があることを理解しておく必要があります。これを踏まえて、自身の計画が同一敷地内に立てられる増築に該当するかどうかを判断する上で重要になってくるのが、増築予定の建物が既存建物の用途に対して用途上不可分な状態であるかどうかを確認するということです。用途上可分と判断される場合は、同一敷地内での増築が認められず場合によっては確認申請の手続きが進められない場合もでてくるので注意が必要です。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築する建物が既存建物用途に対して用途上可分か用途上不可分かを確認する方法
増築部分の用途が既存建物の用途に対して用途上の可分、不可分といっても具体的にイメージするのは難しいかと思います。「用途上不可分」というのは、例えば、戸建住宅がすでに立っている敷地に屋根付きの駐車場を増築する場合や、同じ敷地内に同一の管理者で機能上密接に結びついている作業所の増築をする場合など、それぞれの建物ごとに敷地を分けて離してしまうと建物の用途が成立しなくなる場合のことを指します。また、「用途上可分」というのは、例えば、既存の工場敷地内に社宅を建築する場合など、建物ごとに敷地を分けて離しても建物の用途が成立する場合のことを指します。自身の検討している増築が用途上可分にあたるのか、それとも用途上不可分にあたるのか、判断に迷ってしまったときは、行政機関や設計事務所に相談してみるのがよいでしょう。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築における用途上可分、用途上不可分と合わせて理解しておきたい増築の種類
増築には「別棟増築」と「同一棟増築」の2種類があります。「別棟増築」とは既存建物の他に、同一敷地内に用途上不可分の建築物を増築する場合のことを指し、「同一棟増築」は既存建物と増築部分が接続されている増築のことを指します。特に、はなれ等の増築では、同一敷地内にある既存建物が既存不適格建築物の場合、その取り扱いが重要となります。「別棟増築」か「同一棟増築」かによって、既存建物が既存不適格建築物の場合、既存不適格建築物への訴求緩和が異なるので、合わせて理解しておくと非常に便利です。
また、既存不適格建築物についてわからない方は「違反建築物と既存不適格建築物の違いについて」を確認してみましょう。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為のポイントその2:はなれ等の増築の確認申請でよく起こる間違いと対処法
ここでは、実際に既存住宅に、はなれを増築する際を想定して、はなれの増築の確認申請の際に実際によく起こる間違いとその際にどのような対処の仕方があるのかを紹介していきます。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:新たに増築する「はなれ」は用途上可分?用途上不可分?
一般的に増築で、はなれを新設する際には、既存住宅と離れた場所に小屋が建っているような「別棟増築」をイメージされる方が多いかと思います。しかし、この「はなれ」という建築物は、厄介なことに、計画の内容によっては、同一敷地内にそのまま建てられる用途上不可分として扱われる場合と、同一敷地内に建てることが認められない用途上可分として扱われてしまう場合のどちらにもなりうる建物なのです。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:はなれにおける用途上可分、用途上不可分の決め手・・・
先ほど、既存住宅がある敷地に新たに「はなれ」を増築する場合、用途上可分と用途上不可分のどちらの場合としても扱われる可能性があると述べました。実は、はなれにおいて、用途上可分なのか、用途上不可分なのかを決めるポイントとなるのが、住宅を定義する3点セットと呼ばれているものです。この3点セットはトイレ、浴室、キッチンの3つになります。これが揃っている「はなれ」は機能上、住宅として扱われてしまい、用途上可分とみなされます。逆に、この3点セットが満たされていなければ、用途上不可分として扱われ、同一敷地に建てることが可能になります。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築の用途上可分、不可分を左右する3点セットに関する補足
先ほど、説明した3点セットですが、この3つのうち浴室だけは、欠けていても住宅としてみなすことができます。これは浴室が住み手によって不要な設備になりうるからです。従って、トイレ、キッチンだけでも「はなれ」は住宅として扱われる場合があるので注意が必要です。最終的に用途上可分か用途上不可分かは、行政機関との協議を通して判断されるので、事前にしっかりと確認しながら進めていくことが大切です。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築するはなれが用途上可分として扱われた場合はどうすればいいのか?
これまでの話を踏まえて、新たに「はなれ」を増築する際に、その「はなれ」が用途上可分であるとされた場合に同一敷地内で建てることはできないと述べました。しかしながら、自身が理想とする「はなれ」には3点セットがどうしても必要な場合もあるかもしれません。そのような時には、既存の敷地を「既存住宅の敷地」と「増築するはなれの敷地」の二つに分割することで、計画が可能になる場合があります。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:既存の敷地を分割してはなれを増築する場合の注意点
敷地を分割して新たに「はなれ」を増築する際には、既存の住宅の敷地とはなれの敷地のそれぞれが、容積率、建ぺい率などの集団規定を満たしていなければなりません。これを満たしていないと増築の確認申請を進めることができないので、必ず関係する規定を満たしているか確認しましょう。こちらは少し専門的な検討が必要になりますので、お近くの設計事務所に依頼して、計画が規定を満たしているか調べてもらうことをおすすめします。
はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:条件によっては、はなれの増築の確認申請が不要な場合がある!?
これまでは、はなれの増築に確認申請が必要であるという前提で解説をしてきましたが、条件によっては、はなれの増築で確認申請が不要になる場合があります。簡単に言うと、計画敷地の防火地域の指定が無く、増築予定のはなれの面積が10m2以下であれば、はなれの増築に確認申請が不要になります。しかし、確認申請を伴わない増築を行う際に押さえておかなければならないポイントがありますので、自己判断せずに、しっかりと条件や内容を理解しておきましょう。
>>増築の確認申請:10m2以下の増築に確認申請は必要?不要?理解しておくべきポイント徹底解説!
はなれ等の増築の確認申請をご検討の方は最適建築コンサルティングへご相談ください!
はなれ等の増築の確認申請を行う際に、既存建物を含めた敷地の状況などによっては、建築基準法の違反を指摘され確認申請がスムーズに進められない可能性もあります。増築の計画の事前確認を怠ってしまったことで思わぬトラブルに見舞われてしまう場合があります。そうならない為にも、状況をしっかりと把握しながら確実に進めていくことが大切です。はなれ等の増築の確認申請をご検討の際に、建築基準法への適合性や確認申請などの必要手続きでわからないことや判断に迷うことがあれば、是非私たち最適建築コンサルティングにご相談ください。
増築は新築とは異なり、既存建物をいかに適切に取り扱うことができるかが重要になってきます。この記事では、増築の基本的な流れや既存不適格建築物の取り扱いについて触れながら、増築をした場合の既存不適格建築物への訴求緩和について解説していきたいと思います。
さきに、増築の確認申請に関連する事項を網羅したいという方はこちらの記事からご参照ください。
>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】
増築の確認申請をする場合の基本的な流れについて理解しよう
増築の確認申請を行う場合の、基本的な流れは次のようになります。
ステップ1)既存建物の調査
ステップ2)既存の検査済証の有無の確認
ステップ3)既存の確認申請図書の有無の確認
ステップ4)増築の設計
ステップ5)増築の確認申請と確認済証の受領
この流れの中で、行政機関や所轄消防署との協議・折衝などを行なっていく必要があります。詳しくはフローチャートを、ご参照ください。
次の項目でそれぞれのステップを詳しく解説していきます。
増築の確認申請の流れ<ステップ1>「既存建物の調査」
まずはじめに、既存建物の調査を行います。既存建物の調査を行う際には、既存建物の確認申請図書と現地を照らし合わせながら、確認申請手続がされていない違法な増築箇所や用途変更箇所がないかなどを調べていきます。
増築の確認申請の流れ<ステップ2>「既存建物の検査済証の有無の確認」
次に既存建物の検査済証の有無を確認する必要があります。既存建物が検査済証を取得しているかどうかは役所などの行政機関で台帳記載事項証明書を参照することで確認できます。
もし検査済証がない場合でも国土交通省が2014年に設けた「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン」に基づいて、調査、報告を行うことで確認申請を行うことが可能な場合があります。
以前、こちらの記事で、検査済証がなくてお困りの方がどのような手順を踏めばよいのかをご紹介いたしました。
また、こちらの記事ではガイドラインに基づいて検査済証がない建物の活用を検討するにあたり、ガイドラインの概要と弊社で実施していることなどをご紹介致しております。
検査済証がない場合の確認申請が必要な増築、用途変更などをお考えの方は、是非この記事をご参照ください。
>>検査済証がない場合のガイドライン、法適合状況調査について
増築の確認申請の流れ<ステップ3>「既存建物の確認申請図書の有無の確認」
既存建物の確認申請図書の有無を確認しましょう。既存建物の確認申請図書がない場合は、既存建物の竣工図や構造図などの既存図面を用いて建築基準法に適合するかどうかを確認する必要があります。場合によっては、実測調査を行い図面の復元などを行なっていくこともあります。このような場合には、費用や時間といったコストが余計にかかってきますので、注意が必要です。確認申請図書がない場合は、指定の確認検査機関に事前協議を行い、どういった手続きを行う必要があるかしっかりと確認しながら進めていくことが重要です。
増築の確認申請の流れ<ステップ4>「増築の設計」
ここまでの手順を踏んだら、いよいよ増築部分の設計を行うことができます。増築の設計を行う場合、増築部分のみの法適合性が意識されがちですが、確認申請を行う際は敷地全体が建築基準法に適合している必要があります。また、所轄消防署との事前協議を行い設計内容に不備がないかなどの確認を行なっていきます。
増築の確認申請の流れ<ステップ5>「増築の確認申請と確認済証の受領」
増築部分の設計が完了したら、確認検査機関に審査をしてもらいます。検査機関から指摘事項がある場合はそちらを修正し、最後に所轄消防署から同意が得られれば、確認済証が交付されます。
以上が増築の確認申請を行う場合の基本的な流れになります。特に確認申請が必要な増築を行う場合、既存建物に検査済証があるか、図面等が残っているかということが非常に重要なポイントとなることを理解しておくことが重要です。
既存不適格建築物の取り扱いについて
次に、増築をする際に既存建物が現行の建築基準法に適合していないことがわかった場合どのように「既存不適格建築物」を取り扱っていくのかということについて解説していきます。
既存不適格建築物とは一体何かということはこちらの記事で確認してください。
増築する場合にも既存建物は現行の建築基準法に適合させなくてはならない!?
増築する際は既存の建物についても現行の建築基準法に適合するように設計しなくてはなりません。これはどういうことかというと、既存建物の調査を行い、既存建物が現行の建築基準法に適合していない、「既存不適格建築物」だと判断された場合、直ちに是正、改修等の工事を行い、現行の建築基準法に適合させなければならないということです。
もちろん緩和条件もあります。このあとの「増築をした場合の既存不適格建築物への遡求緩和について」では、既存不適格建築物と判断された場合であっても、一定の緩和条件を満たすことで既存不適格建築物のまま維持できることについて解説していきますが、増築をする際には前提として既存建物も現行の建築基準法に適合させる必要があるということを理解しておきましょう。
検討している増築が「別棟増築」か「同一棟増築」か、それぞれの場合で既存建物に遡求する条項が異なることを理解しよう。
増築を行う場合、別棟増築か同一棟増築かのそれぞれの場合で遡求される建築基準法の規定は簡単に解説すると以下のように異なります。
・別棟増築の場合、建築基準法の集団規定が遡求。
・同一棟増築の場合、建築基準法の集団規定と単体規定が遡求。
集団規定とは、建築基準法のうち市街地の環境整備を目的とする規定をいい、用途地域や建物高さ、防火地域などの制限がこれに該当します。 一方、単体規定とは建物単体に関わる規定で建物の安全性や居住性などを確保する目的で定められ、防火避難や採光、換気、構造などの規定がこれに該当します。
検討されている増築が、別棟増築に該当するのか、または同一等増築に該当するのかについては次の項目で確認していきましょう。
別棟増築とは?
別棟増築とは既存建物の他に、同一敷地内に用途上不可分の建築物を増築する場合のことを指します。「用途上不可分」というのは、例えば、戸建住宅がすでに立っている敷地に屋根付きの駐車場を増築する場合や、同じ敷地内に同一の管理者で機能上密接に結びついている作業所の増築をする場合など、それぞれの建物ごとに敷地を分けて離してしまうと建物の用途が成立しなくなる場合のことを指します。
同一棟増築とは?
同一棟増築は既存建物と増築部分が接続されている増築のことを指します。建物の外観も一体に見える増築などはこの同一等増築に該当します。
「別棟増築」、「同一棟増築」をする場合に気をつけたいこと
別棟増築、同一棟増築をする際に注意したいのが、既存建物の竣工当時から都市計画情報に変更がないかどうかです。竣工当時には建築基準法や都市計画法に適合していても、途中で法改正などが行われるなどして、現行の建築基準法や都市計画法に適合しなくなってしまっている場合があります。用途地域、防火地域など都市計画情報に変更がないか十分に確認を行うことを覚えておきましょう。また、同一棟増築の場合では建物全体で現行の建築基準法に適合している必要があります。例え、増築部分の床面積が少ない場合でも、既存建物を改修しなくてはならないケースが発生する場合もあります。増築の際は既存建物も含めて法適合条件を満たすことを意識して行うことが非常に重要です。
それではどのように既存建物が既存不適格建築物であることを確認すればよいのでしょうか。
既存建物が既存不適格建築物かどうか確認するには法的な専門知識が必要!?
既存建物が既存不適格建築物かどうかを確認するには、確認申請図書や、確認申請図書がない場合などは竣工図などを参照し既存建物のチェックを行なっていくことで、法適合性の確認を行ないます。しかしながら、この既存建物の法適合性の確認には高度な法的な専門知識を要するため、一級建築士事務所であってもなかなか確認することが難しいのが現状です。増築を検討されている方で、既存建物が現行の建築基準法に適合しているか調べたい方はこの機会にぜひ私たち、最適建築コンサルティングにご相談ください。また、既存不適格建築物であることが確認された場合にどの部分を改修する必要があり、どの部分に遡求緩和が適用され既存不適格建築物として維持できるのかの判断を行なっていくこともコストや工期を正確に判断する上で重要になってきます。次の項目では、増築をした場合の既存不適格建築物への遡求緩和について確認の方法などを解説していきます。
増築した場合の既存建築物への遡求緩和について
先にも触れましたが、必要な調査等を行い、既存建物が既存不適格建築物であると判断された場合に、改修工事を必要とする場合と政令で定められた一定の条件を満たすことで既存不適格建築物として維持できる場合があります、ここでは、一定の条件を満たすことで使える遡求緩和について、どのように確認していけば良いのかを解説していきます。
既存不適格建築物の遡求緩和については建築基準法86条の7を確認しましょう。
既存不適格建築物の緩和が適用できる条項については、建築基準法86条の7を確認すること判断することが可能です。以下が法文の内容になります。
<既存の建築物に対する制限の緩和>
第三条第二項(第八十六条の九第一項において準用する場合を含む。以下この条、次条及び第八十七条において同じ。)の規定により第二十条、第二十六条、第二十七条、第二十八条の二(同条各号に掲げる基準のうち政令で定めるものに係る部分に限る。)、第三十条、第三十四条第二項、第四十七条、第四十八条第一項から第十四項まで、第五十一条、第五十二条第一項、第二項若しくは第七項、第五十三条第一項若しくは第二項、第五十四条第一項、第五十五条第一項、第五十六条第一項、第五十六条の二第一項、第五十七条の四第一項、第五十七条の五第一項、第五十八条、第五十九条第一項若しくは第二項、第六十条第一項若しくは第二項、第六十条の二第一項若しくは第二項、第六十条の三第一項若しくは第二項、第六十一条、第六十二条第一項、第六十七条の三第一項若しくは第五項から第七項まで又は第六十八条第一項若しくは第二項の規定の適用を受けない建築物について政令で定める範囲内において増築、改築、大規模の修繕又は大規模の模様替(以下この条及び次条において「増築等」という。)をする場合(第三条第二項の規定により第二十条の規定の適用を受けない建築物について当該政令で定める範囲内において増築又は改築をする場合にあつては、当該増築又は改築後の建築物の構造方法が政令で定める基準に適合する場合に限る。)においては、第三条第三項第三号及び第四号の規定にかかわらず、これらの規定は、適用しない。
つまり、上記に記載されている条項に該当しない場合は遡求緩和がされないということになり、増築時に既存不適格部分について改修工事を行う必要があります。逆に言うと、上記に記載されている条項のなかで政令の定める条件を満たす場合は遡求緩和が可能になり、既存不適格建築物の状態を維持することができます。緩和条件については“建築基準法施工令 第八章 既存の建築物に対する制限の緩和等”に記載されている内容を参照することで確認できます。
ここで、実際の遡求緩和条件について比較的わかりやすいものを2つご紹介します。
<法26条:防火壁>
(防火壁関係)
第百三十七条の三
法第三条第二項の規定により法第二十六条の規定の適用を受けない建築物について法第八十六条の七第一項の規定により政令で定める範囲は、増築及び改築については、工事の着手が基準時以後である増築及び改築に係る部分の床面積の合計が五十平方メートルを超えないこととする。
<法27条:耐火建築物としなければならない特殊建築物>
(耐火建築物等としなければならない特殊建築物関係)
第百三十七条の四
法第三条第二項の規定により法第二十七条の規定の適用を受けない特殊建築物について法第八十六条の七第一項の規定により政令で定める範囲は、増築(劇場の客席、病院の病室、学校の教室その他の当該特殊建築物の主たる用途に供する部分以外の部分に係るものに限る。)及び改築については、工事の着手が基準時以後である増築及び改築に係る部分の床面積の合計が五十平方メートルを超えないこととする。
紹介した、法26条と法27条を見てみると、増築部分にあたる床面積の合計が50㎡を超えなければ遡求緩和が適用されることとなり、既存不適格建築物の状態を維持することができると判断できます。
このように増築をした場合の既存不適格建築物に対する遡求緩和については、建築基準法を参照しながら、都度、既存不適格建築物に該当する部分について判断を行なっていく必要があります。単純に増築をしようと思っても、既存建物の取り扱い方を間違ってしまうと、確認申請が下りなかったり、余計な改修コストがかかってしまう場合があります。増築をする際には既存建物を法的な根拠に基づいて適切に判断していく能力が必要になり、その既存不適格建築物に対する法的な判断を行なっていくことは、大変な労力が必要となります。また、次のようなチェックリストを参照しながらチェックを行うことも可能です。
確認申請が必要な増築をする際には最適建築コンサルティングにご相談ください!
私たち最適建築コンサルティングは既存建物の法適合性の確認や検査済証がない建物の再生を得意としたサービスを提供しています。増築をご検討の方で既存建物の法適合性がわからない方や、余計な改修工事などを行わず、スマートな工事を行いたい方などは、ぜひこの機会に私たち最適建築コンサルティングにご相談ください。
>>【関連記事】検査済証がない建物を用途変更や増築をする難易度について
2019年も5月に入り平成から令和になりました、最適建築コンサルティングが開設して半年以上が経ちました。
その期間で検査済証がない、用途変更に関する相談は50件以上ありました。
新元号、半年ということで私たちの最適建築コンサルティングを通しておこなっていきたいことや、今までどのような相談が多かったかを振り返っていきたいと思います。
最適建築コンサルティングの目的は検査済証がない建物の再生
私たちは確認済証は発行されているが完了検査を受けていない建物の再生をサービスとしています。国の調査では平成10年の建物で完了検査を受けていない建物は約60%もあることがわかっています。つまりそのような物件は町中にあふれていて、何も特殊な事例ではないのです。そしてそれらの検査済証がない建物で新たに増築、用途変更をしようとしても基本的にできません。(確認申請の手続きが必要な規模の場合)
>>確認申請を理解しよう1<申請が必要な規模>
増築の確認申請に関連するはこちらの記事。
>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】
当時、なぜ完了検査を受けていなかったのかその当時の施工会社や設計事務所、ハウスメーカーにヒヤリングすると、完了検査を受ける慣習がなかったからという答えが一番多いです。完了検査を義務があることは知っていたが、検査を受けることへの拒否反応の方が強かったようです。信じられないかもしれませんが、大手ハウスメーカーや大手ゼネコンも例外ではなく、当時は完了検査を受けていない建物が多いです。
では、そのような建物は本当に全てダメなのでしょうか?本当に増築や用途変更ができないのでしょうか?実は国が定めたガイドラインというものがあって、検査済証がない建物でもそのガイドラインに沿うことで増築や用途変更をすることができます。
私たちに相談されるかたの中には、相談することでかえって悪い状況になるのではないかと心配される方も多いですが、私たちの目的は、建物を糾弾することではなく再生していくことです。どちらかというと警察ではなく建物のお医者さんのような役割だと思っております。
検査済証がない建物はどの程度、違反している建物が多いのか教えます。
一般の建築関係者ではない方は検査済証がないことに非常にショックを受ける方が多いです。ただ完了検査を受けていない建物には二つの特徴がありますので、それぞれ紹介していきます。
建物としてはほとんど問題なく慣習として完了検査を受けていないだけの建物
こちらの建物の特徴は比較的古い建物、2000年以前の建物に見られます。建物としては問題ないが慣習として本当に完了検査を受けていない建物。
軽微な変更をしたため変更届けを出すのが面倒だったので完了検査を受けていない状態など比較的悪意のない建物です。
建築時に意図的に違反をしている建物
こちらの建物の特徴は最初から違反をしようとして違反している建物です、このような建物は大幅な是正工事が必要になってきます。
その中でも一番多い違反項目は防火の違反が多いです。その理由はコストダウンの問題が一番大きいように思います。
建物が実際に申請した建物より面積が大きかったり、最高の高さが高いと明らかに周りの建物の状況と浮いてしまうので、一見ではわからない、防火の部分を違反していることが多いです。例えば建物の柱や梁を火災の時に燃えないような対策(耐火被覆)が必要な規模や地域なのに施していなかったり、窓が防火戸を要求される規模や地域なのに網入りガラスになっていなかったりなどが一番多いです。
建築後に意図的に違反をしている建物
こちらの建物の特徴は増築の場合と用途変更の違反が多いです。
増築の違反は戸建て住宅の場合が多く確認申請が必要にも関わらず申請をしない状況が多いです。
用途変更の場合は商業ビル、集合住宅が多く、例えば1階が駐車場だったのに用途変更をして事務所、店舗等にしてしまい容積率の違反をしている。当初の用途の事務所(オフィス)から店舗に変更してしまった等が多いです。
これらの違反は是正できるのか
慣習として検査済証を受けていない場合や軽微な違反に関しては比較的簡単に是正ができます。
建築時に意図的に違反をしている場合は、調査に時間がかかり是正内容も多岐にわたりますが、まずは調査を行い、どの程度の違反部分があるかを把握することが重要です。
建築後に意図的に違反をしている場合は、減築や用途の変更を元に戻さなければいけないことが多いです。これは増築をしようとしている建物が検査済証を取得していないなど、建築確認申請を出せていない何らかの理由があったから違法増築したである状況が多いからです。
違反の中でもどうにもできないことが多いのが集団規定の違反です。明らかな面積の違反は減築が必要になりますし、高さが確認申請時よりも高い場合に関しても基本的には建物の高さを低くするというような処置が必要になりますので、再生の難易度が上がります。
私たちはガイドラインを利用した確認申請を考えている方に対して法適合調査をする前に、私たちは事前調査をおすすめしております。事前調査をすることで実際の建物が法的にどの程度の違反をしているのかを把握することができます。
どのような方が相談してくるのか?多種多様です!!
相談される方の属性ですが大きくわけて、3つの属性に分かれます。1事業主、2不動産会社、建物オーナー、3同業者(設計事務所、建設会社)、また相談内容は各属性によって大きく違ってきますが、事業主の方は認可系の事業(児童福祉施設、宿泊施設)が多く認可を受けるにあたって検査済証がないことがネックになっている方が多いです。また不動産会社、建物オーナーは売買、仲介において検査済証がないことで用途変更、増築ができなくて、購入者、賃貸借契約者が望む使い方ができない方が多いです。同業者の方は同じく建物の増築、用途変更をしたいのだけど検査済証がないので、私たちに法適合調査の申請を依頼されることが多いです。確認申請は同業者の方が申請することもできるので、その前段の部分を受け持つことが多いです。
依頼内容も1、法適合調査前の事前調査までの方、2、実際に法適合調査までを依頼される方、3、設計までを依頼される方、4、設計、ブランディングを依頼される方など様々な方がいらっしゃいます。
相談される属性の方でも物件が検査済証を取得していなかったことが問題になることを後から気づく方もたくさんいらっしゃいました。慎重な方は物件を購入する前に相談されて、法適合調査の費用を売主さんに受け持って貰えるように値引きを交渉したりとさまざまです。
どのような相談内容がおおいか?検査済証がない建物の相談が一番多いです!!
問い合わせされる方は検査済証を所持している用途変更の確認申請の依頼も多いですが、一番多い内容が検査済証がない建物の法適合調査の相談です。
その中でも一番多い質問が法適合調査の費用がどれくらいかかるかです。
費用に関しては図面を所持しているかどうかによる難易度と構造の種別によって変わってきます。
構造種別は木造>鉄骨造>RC造の順番に費用が安くなります。難易度に関しては下記の記事をご参照ください。
法適合調査で確認申請をするまでの費用はどれくらいかかるのか?
法適合調査の費用ですが確認検査機関への申請費用、構造調査(例えばコンクリート強度試験、鉄筋探査)等も含めてトータルで150万〜800万くらいの金額の値幅がありました。物件の状況や規模によって状態は代わってきますが、住宅のような比較的小さい規模の建物だと確認申請図面や構造計算書が残っている場合が少なく復元作業が必要になり復元に費用がかかり、ビルなど比較的大きい規模だと図面が残っていることが多いため、構造調査や法適合状況の調査費用に金額がかかります。もう少しデータが揃ったら、金額の比較を建物の書類所持状況、構造、用途別で比較していきたいと思っております。
最後に
今年は6月末に用途変更の確認申請が必要な規模が100m2→200m2に変更になりました。
Facebookページでは、いち早く法改正について情報をお知らせしました、また法改正の内容解説についても順次facebookにて共有していきたいと思っております。
>>Facebookページでは今後も建築事業に関わる重要な情報を更新していきますので、いいね、フォロー登録をして最新情報の共有にご利用ください。
検査済証がない建物といっても様々なケースがあります。建物の直面している状況によって用途変更や増築をする難易度が大きく変わってきます。その難易度に比例して、費用や期間も変わってきますので参考にしていただければと思います。
CASE1検査済証がない、確認申請書類、図面、構造計算書を所持している場合(増築や用途変更の難易度☆)
建物の図面や書類は残っているけど、検査済証だけがない。相談していただく中ではこの状況が一番多い状況です。考えられる理由としては、検査済証を紛失してしまった、建物としてはしっかり建てたのだけど慣習として完了検査を受けていなかったことが考えられます。今では信じられないことですが、H10年の統計では完了検査を受けている建物は60%しかありません。実に40%以上が検査を受けていない状況だったのです。現在と違って検査済証がなくても銀行の融資も実行されていたことも関係していると思います。
逆にH20年代で検査済証がない場合は、どこか違反部分がある場合が多いです。違反の中でも、高さや建ぺい率、容積率などの集団規定よりも、一番多いのは建具を防火戸にしていないなどの一般の人からは、わかりにくい部分が多いです。
話が少しそれましたが、このような建物は検査済証はないけれども、既存不適格といわれる状況であることが多いので比較的適法化の難易度は低いです。
想定される業務内容:構造調査、法適合調査書の作成
CASE2検査済証がない、確認申請書類がない、図面、構造計算書を所持している場合(増築や用途変更の難易度☆☆)
こちらもよくあるケースですが、確認申請を出しているか、出していないかの調査からすることになります。調査をしていくと実際は確認申請を出しているケースが多く、お客様が失くしてしまったか、最初から工事関係者から渡されていなかったケースが多いです。
様々な方面から調査した結果、確認申請書類を探し出せなかった場合は、確認申請図面を復元していくことになります。私どもの経験からいくと竣工図面等が現存している場合は、特別な事情を除き、まず確認申請を行っていますので、確認申請書類がなくても竣工図、構造計算書等がある場合は復元が比較的しやすく、適法化の難易度も比較的低いです。
想定される業務内容:確認申請図面復元、構造調査、法適合調査書の作成
CASE3検査済証がない、確認申請書類がない、図面はあるが、構造図、構造計算書がない場合(増築や用途変更の難易度☆☆☆)
検査済証、確認済証がない、建物の竣工当時の図面はあるが、構造計算書だけがないもの。こちらの場合は、構造計算書が竣工図と別とじになっていることが原因で起きていることが多いです。当時の感覚として竣工図さえあれば、建物を保持していく上では問題ないと思われていたことも要因かと思います。
このような建物の場合は、確認申請図面の復元、構造調査、構造計算書復元など、難易度が高くなってしまいます。ただし構造図があるのならば、構造調査は構造図がない場合と比べてさほど難しくはありません。全く手探りで行う場合とある程度想定されている場合では、やはり難易度が大幅に変わってくるからです。
想定される業務内容:確認申請図面復元、構造調査、構造計算書復元、法適合調査書の作成
CASE4検査済証がない、確認申請書類がない、図面、構造計算書の全てがない場合(増築や用途変更の難易度☆☆☆☆)
検査済証がないのはもちろん、建物の竣工当時の確認書類、図面や構造計算書、写真、全てがないもの。こちらの場合は、オーナーチェンジがおこなわた建物に多いです。オーナーが変わっていく過程で書類や図面が紛失してしまっていることが多いです。中規模の建物に多いのが特徴です。このような建物の場合は下調べに非常に時間がかかります。行政、不動産、前オーナー、施工会社、設計事務所、その他、様々な流通経路から書類関係を探していくことから始まります。本当に確認申請を出していないのか、検査済証を受けていないのか。竣工図面が少しでも残っていないのか、下調べに時間がかかる一方、中規模の建物の場合、探すと検査の痕跡が残っている場合もあり、一発逆転で検査済証を受けていたことがわかったりすることもあります。
とはいえ、探しても書類が見つからない場合は、図面の復元、構造調査、構造計算書復元など、非常に難易度が高くなってしまいます。特に鉄筋コンクリート造の場合、配筋の探査箇所が多くなってしまい、調査の精度も含めて、非常に手間がかかってしまいます。
想定される業務内容:確認申請図面復元、構造図復元、構造調査、構造計算書復元、法適合調査書の作成
検査済証がない建物を用途変更や増築をする難易度について(まとめ)
20年くらい前の事例になると、建設会社、設計事務所、不動産会社、当時の会社、担当者がいないことが多く書類も残っていないことが多いです。各行政も対応がバラバラで、建築確認申請の記載台帳や計画概要書も保存してる期間が違ってきています。私たちはそういった記憶の断片をつなぎあわせるような、いわば探偵のようなことも行い、当時の建物の状況を把握していきます。
つまり適法化までの難易度は確認済証、検査済証のあるなしだけではなく、実は既存の建物の資料である、図面、構造計算書、写真、エレベーターの定期報告書、特殊建築物の定期報告書など、建物の履歴がわかる資料が残っているかどうかが重要です。
調査した中には信じられないくらい悪質な建物も多いですが、実際は完了検査を怠っていただけで当時建てられた建物としては問題のない建物が多いです。まずはお気軽にご相談していただければと思います。
「用途変更をしたいが、何から始めていいかわからない」という方のために、これまで最適建築コンサルティングが書いてきた用途変更に関する記事の内容を要約して解説しているまとめ記事がありますので、この機会に振り返っていただけると内容がより理解しやすいかと思います。
増築の確認申請で一番多い勘違いが10m2以下なら確認申請は必要ないという勘違いです。例えば防火地域に指定されている場合は1m2でも増築がともなう場合は確認申請が必要になります。その他にも注意点が多いので増築の確認申請の必要の有無について一括でまとめました。増築の確認申請が必要かどうかわからない方は参考にしてみてください。
>>「増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】」
「増築、用途変更をしたいのだけど確認済証、完了検査済証がなくて困っている」という方のために、検査済証がない場合の確認申請書取得までの流れについてまとめてありますので、この機会に振り返っていただけると内容がより理解しやすいかと思います。
お問い合わせをいただいたり、初回の打合せにあたって、よくいただく質問をQ&A形式でまとめました。
いつから用途変更が100m2から200m2に変更されますか?
こちらは2019年の6月26日より施行されました。
店舗を出店計画する上で用途変更の確認申請を検討してるのですが、設計業務は依頼したい他の設計者がいるのですが調査をお願いできますか?
可能です。他に依頼したい設計事務所がある場合でも、相談、調査のみの業務も積極的におこなっていますのでお気軽にご相談ください。特に店舗設計が得意な事務所の中には用途変更関係の手続きが得意ではない事務所もあります。最適建築コンサルティングでは同業種である設計事務所からの調査の依頼も受けております。また業務フローとしても、調査業務、増築・用途変更設計業務と区別しておこなっていますので、調査業務のみでも見積りを提出することができます。
新規に入居するテナントが、用途変更が必要な規模と用途のようですが、用途変更に必要な手続き等の調査を依頼することはできますか?
私達に相談していただくお客様の中にはオーナー様や不動産管理会社の方も多くいます。建物を管理する上でも、ビルを正しく管理することが建物管理者にとって重要であり責務です。建物管理者側が、新しくテナントが入居するときにテナント側に法的な手続きを委ねてしまうことがとても多いです。
私どもは用途変更の確認申請時に必要な手続き、協議すべき関係機関、関係法令を調査レポートとしてまとめております。また入居するテナント業者さんの用途変更の手続きの法チェックや代行もしております。
検査済証がない建物で、新築と増築で迷っているのですが、あらたに検査済証を取得するメリットを教えてください。
問い合わせいただく中で、『既存の検査済証がない建物を壊して新築したほうが良いのか』、『既存の検査済証がない建物を適法化して増築または用途変更したほうが良いのか』、『確認申請が必要がない改修工事にとどめたほうが良いのか』でお悩みの方が非常に多いです。コストの面から言えば、個々の物件の状況によって変わってきますが、新築が一番高くなり確認申請が必要がない改修工事が一番安くなります。私たちの立場としては長期的な視野に立った場合、安心はもちろんですが、将来的な資産(不動産的価値)という意味でも、あらたに検査済証を取得することによる利点があると考えております。
また私たちのサービスを利用していただくメリットとしては、検査済証がないことで新築の選択肢しかないと、既存の有効活用を諦めていた中で既存建物の再生という新しい選択肢を提案することができます。全ての選択肢を検討していただき、お客様の状況によって新築するのか、既存を再活用するのかを比較していただければと思います。
何社にも断られたのですが、増築、用途変更での確認済証の取得は可能でしょうか?
私達に相談していただくお客様の中には役所、指定確認検査機関に相談に行ったが大変な調査が必要らしく困ってしまった。設計事務所、施工会社に相談したが何社にも断られてしまった、などの相談もよくあります。そういった建物の中でも実際に確認済証を取得するまでの筋道をつけることができた建物もたくさんあります。まずは一度お気軽にご相談ください。
遠方の依頼も受け付けていますか?
受付けています。実績として地方の物件も多数あります。出張費用として、交通費をいただく場合もありますが、なるべくお客様の負担がかからないように配慮しております。
遊休不動産の有効活用や事業提案もしていただけるのでしょうか?
弊社では既存建物や土地有効活用、空き家などの事業提案もおこなっております。また最適建築コンサルティングの運営会社である、ドキアーキテクツではハコ・モノ・コトをテーマに総合的な立場で建築設計をおこなっていますので、例えば検査済証ない物件の再生、既存建物の有効活用提案、建築の設計、ロゴや販促などのWEB制作など一括して請け負うことができます。
>>「ドキアーキテクツはクリエイティブで 楽しい生活を送るためのハコ、モノ、コトの3つをトータルにデザインする、東京都目黒区の建築設計事務所です」
検査済証がない住宅の増築にかかる費用は!?
検査済証がない住宅の増築を行う場合に、適法化して増築するべきなのか、思い切って建て替えるべきなのか、なかなか判断するのは難しいことだと思います。
今回はこのような状況に直面している方のために、検査済証がない住宅を適法化して増築する場合と、解体して新築する建て替えを行う場合のそれぞれの場合について、メリットやデメリットと費用の違いなどについて例を踏まえながら解説していきたいと思います。
さきに、増築の確認申請に関連する事項を網羅したいという方はこちらの記事もご参照ください。
>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】
【適法化して増築?建て替え?】:それぞれのメリットとデメリットについて
建替えの場合について
建て替えは既存の構造体を活かして間取りを変更するリノベーションや壁紙や住宅設備などを新しくするリフォームとは異なり、既存建物の構造から基礎まで全て解体撤去し、同じ敷地に再び新築することを意味します。コストがかかる分既存の住宅が抱えていた間取りの不満を一気に解消することができます。既存の住宅に対して建て替えを行う場合、次のようなメリットとデメリットがあげられるかと思います。
建て替えを行う場合のメリット
・既存の住宅が抱える間取りや設備などの不満が解消できる。
・既存建物がある場合に比べ地盤改良が行いやすい。
・ローンが組みやすい。
建て替えを行う場合のデメリット
・解体と新築を行うため費用が高くなる。
・工期が長い。
・各種税金(不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税など)がかかる。
・法律によって建て替えができない場合がある。
適法化して増築する場合について
検査済証がない建物の場合は原則的に確認申請が必要な用途変更、増築などは行うことができませんが、国土交通省が2014年に設けた「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン」に基づいて、調査、報告を行うことで確認申請を行うことが可能な場合があります。
さて、次は検査済証がない住宅の適法化から増築までを行う場合のメリットとデメリットについて説明します。
適法化して増築を行う場合のメリット
・既存の住宅に対する適法化ができる。
・コストが安く済む。
・工期が新築に比べ短い、住みながら工事ができることが多い。
・解体費用がかからない。
・予算や敷地の状況などに合わせて工事を段階的に進めることができる。
適法化して増築を行う場合のデメリット
・既存の住宅の工事管理状況などによって適法化を行うための調査や行政との協議に時間がかかる場合がある。
・既存建物に違反箇所がある場合は適法化の工事を行う必要があるため、増築工事以外の費用がかかる。
・調査から増築部分の工事までを行うため場合によっては期間が長くなることがある。
・間取りの自由度は建て替えに比べると低い。
【適法化して増築?建て替え?】:それぞれの場合にかかる費用について
この項目では、それぞれの費用の違いについて例をあげながら解説していきます。
今回は一般的によくある、木造2階建4号建築物で既存の住宅の延べ床面積が100㎡程度の規模の建物を、建て替えと増築でそれぞれ150㎡の建物とする場合を想定して、費用を比較していきたいと思います。
【建て替えを行う場合の費用(木造2階建て4号建築物の戸建住宅:既存解体100㎡、新築150㎡)】
・解体費用 約150万円
※既存建物の坪数を30坪、解体の坪単価5万円として算出
・新築費用 約2,700万円
※新築建物の坪数を45坪、新築の坪単価60万円で算出
合計 2,850万円
<※注意>こちらの金額はあくまで参考です。仕様によっては価格が高くなる場合があることを予めご理解ください。
また、地盤調査の結果、地盤が悪い場合は地盤改良が必要な場合があります。
【適法化して増築を行う場合の費用(木造2階建て4号建築物の戸建住宅:既存100㎡程度、増築部分50㎡程度)】
図書状況:確認検査済証有り、申請図面無し
違反状況:延焼ライン内の開口部、防火戸になっていない
工事監理写真無し
・図面復元 60万
※意匠、構造、壁量計算を想定
・コンクリート調査 25万
※コア抜き工事、採取コアによる圧縮強度試験、中性化試験を含む場合を想定
・サーモグラフィなどによる筋交い確認 15万
・確認検査機関申請費用 60万
・遵法化設計 40万
計200万
・既存建物の遵法化工事費用 200万円
・既存リノベーションの工事費用 900万円
・増築の工事費用 900万円
既存リノベーション部分を30坪、増築工事の坪単価を30万円として算出。
増築部分を15坪、増築工事の坪単価を60万円として算出。
計2,000万円
合計2,200万円
※こちらもあくまで参考です。行政の方針やその他の条件によっては費用が高くなる場合があることを予めご理解ください。
また、増築に関しても地盤調査の結果、地盤が悪い場合は地盤改良が必要な場合があります。
検査済証がない住宅を適法化して増築するなら、最適建築コンサルティング!
この記事では、検査済証がない住宅を適法化して増築する場合と建て替えの場合のそれぞれの特徴や費用の違いについて書いてきました。特に今回は150㎡程度の建物を仮定し、例のように費用を比較してみましたが、最終的には同じ規模の建物でも金額がかなり違うということを理解頂けたかと思います。
特に検査済証がない住宅に対して、確認申請が必要な用途変更や増築を行う場合には、専門性の高い調査や、行政や検査機関との協議などを行なう必要があり、諦めてしまう方も多いですが、私たち最適建築コンサルティングなら、お客様の検査済証がない建物を最適化し、確認申請が必要な増築や用途変更ができる状態にすることが可能です。
検査済証がない住宅の増築、用途変更をご希望の方は最下部の「ご相談フォームへ」ボタンからお気軽にご相談ください。
また、検査済証がなくて用途変更確認申請や増築確認申請をご検討されている方は、それぞれのケースに沿った内容を整理し理解しておくことでその後対応が円滑になります。
そのほかにも、最適建築コンサルティングでは、検査済証、確認済証に代わる書類の再発行サービスも行なっております。サービス内容:
・建築法規の無料相談
・台帳記載証明書の取得
・計画概要書の取得
こんな方におすすめ
・そろそろ増築の準備をしたい
・建物の用途変更を考えている
・お手軽に建物の相談をしたい
>>「検査済証、確認済証の再発行サービスはじめました(代替書類)」
検査済証がない建物のガイドラインを利用した調査について
検査済証がない場合は原則的に増築、用途変更を行うことはできませんが、国土交通省が2014年に設けた「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン」に基づいて、調査、報告を行うことで確認申請を行うことが可能な場合があります。
弊社では調査を行う過程で、図書や検査記録に不備がある場合には、必要に応じて次のような躯体調査、及び図書の復元を行っています。
<躯体調査>
・コンクリートコア抜きによる圧縮強度試験及び中性化深さ試験
・鉄筋探査
・UT検査による鉄骨部分の溶接箇所のチェック
<図書の復元>
・確認申請図がない場合などの図面復元
・構造計算書の復元
この記事では、上記の各項目の概要や流れについて解説していきたいと思います。
躯体調査:コンクリート調査
既存建物のコンクリート部分に対して躯体調査を行う際には、主に次の二つの調査を行います。
①コンクリートコア抜きによる圧縮強度試験及び中性化深さ試験
②鉄筋探査
上記の二つの調査は既存建物の図書や検査報告に不備がある場合に、既存建物がS造、木造の場合は基礎を、RC造の場合は基礎・壁のコンクリート部分について行うことが多いです。次項でそれぞれの調査の概要とその流れについて確認していきましょう。
コンクリートのコア抜きによる圧縮強度試験及び中性化深さ試験について
コンクリートのコア抜きとは?
コンクリートに穴を開け円筒形状のコンクリートコアを供試体として採取する工事のことです。採取された供試体を用いてコンクリートの強度を調べるための「圧縮強度試験」やコンクリートの劣化具合を調べるための「中性化深さ試験」を行います。
圧縮強度試験とは?
コア抜きで抜き取った供試体から圧縮強度を求める試験です。 コンクリートは圧縮方向の力に強い材料です。建物の構造の安全の観点からも設計されたコンクリートの圧縮強度以上の強度が出ているかが重要になってきます。コンクリートの強度を求める場合は、圧縮強度を試験します。
中性化試験とは?
コンクリートの中性化度合いを調べる試験です。コンクリートはアルカリ性で、内部の鉄筋の保護も担っていますが、空気中の二酸化探査と反応して中性化されると、中の鉄筋が錆び、コンクリートの建物の劣化に繋がります。この試験では、試験対象となるコンクリートのコアなどにフェノールフタレイン溶液をかけ、その反応を見て中性化の深さを調べます。
コンクリートコア抜きによる圧縮強度試験及び中性化深さ試験の流れ
1、採取位置の確認
まずは、コア採取位置の確認を行います。また、コアの採取箇所や採取本数については、各自治体の方針によって異なりますが、建物のX方向、Y方向の計2箇所からそれぞれ3本ずつコアを採取することが多いです。また、コア抜きは専用の機械を使って、コンクリートに穴を開けます。そのため、コンクリート片などが周囲に飛び散るのを防ぐために養生を行います。
2、鉄筋探査
コア抜きをするにあたり、鉄筋の切断を避けるため、鉄筋探査を行い鉄筋位置の確認をします。
3、コア採取
コンクリートコアを採取します。一般的には湿式と呼ばれる方法で専用の機械と水を使いながら穴を開けることが多いです。建物の構造や状況によって求められる寸法は異なりますが、75φまたは100φの寸法になることが多いです。
4、モルタルによる補修
コア抜きで開いた穴をモルタルで補修します。補修後は養生を撤去し、コア抜きを行なった際に出たコンクリート片や泥などの清掃を行います。
5、圧縮強度及び中性化試験
供試体を第3者の試験機関へ提出し、圧縮強度試験、中性化試験を行います。試験後に試験結果に基づいた報告書の作成を行います。
コンクリートの壁面のコア抜き工事は、場所によっては仕上げが痛むため、採取位置が重要になってきます。そのため、既存建物の現地調査時にコアの採取位置についてお客様とも協議が必要になります。
続いて、鉄筋探査についてみていきましょう。
鉄筋探査について
図書や検査報告に不備がある場合には、鉄筋の位置が配筋図と同じかどうかなどを確認したりするために鉄筋探査を行います。また、前述のように鉄筋切断や埋設物の損傷を防ぐためにコンクリートの内部に入っている鉄筋の位置などを調べる際にも行います。
鉄筋探査の流れ
1、調査位置・箇所の決定
まずは調査位置と箇所を決めていきます。この鉄筋探査についても建物のX方向、Y方向の2面を対象に調査をすることが多いです。
2、探査機によるデータ採取と解析
電磁波レーダー法、及び電磁波誘導法によるデータ採取と解析を行います。特に電磁波レーダー法では、かぶり厚やピッチなどを計測し、電磁波誘導法では、鉄筋径を計測します。例えば木造の基礎の鉄筋径はd10とd13で構成されている場合が多いです。電磁誘導法のデータ採取でも径が判別しない場合や自治体の方針によっては「はつり」による目視確認を行う場合もあります。
3、報告書作成
採取、解析されたデータに基づき報告書の作成を行います。
躯体調査:鉄骨
既存建物の鉄骨部分には、主に次の調査を行います。
①UT検査による鉄骨部分の溶接箇所のチェック
既存建物に鉄骨が用いられている場合には必要になることが多いので、こちらについても調査の概要とその流れについて確認していきましょう。
UT検査による鉄骨部分の溶接箇所のチェックについて
UT検査とは
既存建物の鉄骨部分における溶接箇所に対して損傷はないかなどを調べる検査です。UT検査は超音波探傷試験と呼ばれ、溶接箇所に超音波を当てて音波の跳ね返りによって損傷のチェックを行います。
UT検査による鉄骨部分の溶接箇所のチェックの流れ
1、調査箇所の決定
調査箇所は鉄骨部分の溶接箇所になります。主に柱—柱部、柱—梁部の溶接継手部及び、高力ボルト接合部などが調査箇所として選ばれます。
2、検査機によるデータ採取と解析
調査箇所が決まったら、UT検査を実施します。上記の調査箇所に対して超音波をあて、そのパルスの跳ね返りをみて溶接不良の確認を行なっていきます。
3、報告書の作成
UT検査で得られたデータに基づき、報告書を作成します。
UT検査を行う際には、建物の仕上げを剥がして、調査箇所のサンプリングを行うことがありますが、調査後の復旧などが大変になることもあるので、天井の点検孔付近の鉄骨からサンプリングを行うことが多いです。
図書の復元について
図書に不備がある場合には既存建物の実測を行うことにより、図書の復元を行います。復元が必要になってくるものは、間取りだけではなく、窓の大きさ、種類、天井高、建物の高さ、敷地境界線からの建物の位置、仕上げなど多岐に渡り調査を行います。
確認申請図の復元について
確認申請図は建物の条件などによってもことなりますが、私たちが主に復元する図面については次のものが多いです。
・配置図
・平面図
・立面図
・断面図
このほかにも条件によっては復元を行う必要があるものもありますので随時、行政や検査機関と協議を行います。
構造計算書の復元について
既存建物の条件によっては、構造計算書がない場合もありますが、復元の必要がある場合は現地調査や図上調査を行い、構造計算書の復元を行なっています。
そのほかにも、検査済証、確認済証に代わる書類の再発行サービスも行なっておりますので、ご希望の方は是非ご相談ください。
サービス内容:
・建築法規の無料相談
・台帳記載証明書の取得
・計画概要書の取得
こんな方におすすめ
・そろそろ増築の準備をしたい
・建物の用途変更を考えている
・お手軽に建物の相談をしたい
>>「検査済証、確認済証の再発行サービスはじめました(代替書類)」
検査済証の再取得に向けて
検査済証がない場合の用途変更や増築にあたり、必要な場合に行う躯体調査にはある程度の期間を見込む必要があることを理解しておいてください。調査自体にかかる日数は2〜3日程度と比較的短いことが多いですが、試験の結果と報告書が出てくるまでにはある程度の時間を要します。そのため、随時スケジュールやコストなどを確認しながら進めていく必要があります。
私たち最適建築コンサルティングは、設計事務所としての技術力、法規の知識とデザインのプロとしての市場分析力、提案力を活かして既存建物が抱える様々な問題を解決し、現代社会に貢献しております。
これまでご紹介した調査や検査済証がない建物の増築、用途変更をご希望の方は私たちにご相談ください。
また、検査済証がなくて用途変更確認申請や増築確認申請をご検討されている方は、それぞれの場合の確認申請について理解しておくことが重要です。