コラム
COLUMN

2018.11.07

検査済証がない、それでも住宅ローン、融資を受ける方法

検査済証がない場合の想定される懸念事項!?

購入を検討している中古物件が検査済証がないため、購入しようかためらっている。そんな相談が最近増えてきています。
建物を購入することは人生において、簡単な決断ではありません。中古住宅を購入するならば、検査済証がない場合どのようなリスクがあるのか知っておきたい。懸念事項となっている部分をまとめると3つあると思います。

・金融機関でのローンがおりにくのではないか?
・購入しても売却、賃貸がしにくのではないか?
・どこか建物に不具合があるのではないか?

懸念事項に関しては全てがYESです。
ただし、それぞれについては建物をしっかり調査することによって
懸念点を払拭することができます。

検査済証がないと、なぜ金融機関でのローンがおりにくくなったのか?

中古建物の有効活用がクローズアップされていない当時は、検査済証がなしでも、銀行からの融資を受けることはできました。しかし、あまりにも検査済証の取得率が低いことから、完了検査との実施率を上げるため3ケ年計画(2002年〜2004年)を実施しました。さらに国や自治体による違反建築物の取り締まりの強化と共に、2003年に国土交通省から金融機関に対して検査済証のない建築物への住宅ローンの融資を控えるように、といった要請がされました。その結果、検査済証の取得率は増えました。

検査済証の取得率の国を挙げての強化の結果、新築は住宅ローンを実行するにあたり検査済証の発行がほぼ必須となりました。それにともない、中古物件に関しても検査済証がない物件の融資を受け付けてくれない、金融機関が多くなったようです。その傾向は大手銀行の方が、より保守的なようです。それでは、検査済証がない物件は絶対に融資を受けれないかというとそんなことはありません。

検査済証がなくても金融機関でのローンを受ける方法

検査済証を再発行することはできませんが、建築基準法適合状況調査(ガイドライン調査)を実行して
建築基準法適合状況調査報告書を提出することによって、建物が適切ということが認められれば
住宅ローンを受ける事ができます。

こちらは、建築士が既存の建物を調査し既存の建物が当時の法律通りに建物が作られていたかについて調査書を作成し、
確認検査期間に提出して審査を受け現場検査を経て報告書が作成されます。

現状の建物が当時の建築基準に適合していることが確認されれば、融資を受けることができます。
違反建築である場合は、是正をすることによって融資を受けることができます。

建築士における建築基準法による適合状況調査と報告書を受けることによって
検査済証と同等にはなりませんが、それに近い証明を得ることができます。
将来的な売却や賃貸を考えている方は調査だけでもすることによって
違反部分が多くコストがかかる場合は建物を解体して売却、コストの負担が少ない是正工事で済む場合は
最適化して再利用などの基準も把握することができます。

>>「検査済証がなくてお困りの方」

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