2020.06.09

10m2以下の増築に確認申請は不要?必要?理解しておくべきポイント徹底解説!

増築を検討されている方の中で、特に10m2以下の増築を検討されている方は、自身の計画している増築に確認申請が必要なのか、それとも不要なのか、一体どのように判断したらいいのか迷ってしまっているかもしれません。そこで今回は、10m2以下の増築にフォーカスを当てて、確認申請が必要/不要の条件や、10m2以下の増築をする際のポイントをまとめて解説していきます。

さきに、増築の確認申請に関連する事項を網羅したいという方はこちらの記事からご参照ください。

>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】

目次

増築が10m2以下の場合のポイント1:計画敷地の防火地域を確認しましょう。

10m2以下の増築が既存建物と同一敷地内で増築が可能ということがわかったら、いよいよ確認申請が必要か不要かの判断に移ります。10m2以下の増築に確認申請が必要か不要か判断する上で、まず最初に確認しなくてはならないことは、計画敷地の防火地域の確認です。

10m2以下の増築でも、防火地域、準防火地域での増築は確認申請が必要!

10m2以下の増築の計画敷地の防火地域が「防火地域」「準防火地域」に指定されている場合は、たとえ1m2の増築をする場合であっても確認申請が必要になります。逆に防火地域に指定されていない(22条地域などと呼ばれる)地域の場合は、10m2以下であれば増築の確認申請は必要ありません。

10m2以下の増築の確認申請を進める際の防火地域の確認の仕方は?

10m2以下の増築を計画している敷地の防火地域を調べるには、行政機関に問い合わせる場合と自治体が運営するウェブサイトで都市計画情報を閲覧する場合の2つの方法があります。行政機関に問い合わせる場合は電話、または機関の窓口で担当の課を聞きましょう。ほとんどの場合は、都市計画課の担当の方が対応してくれます。また、自治体によっては都市計画情報をウェブサイトで閲覧できるようにしています。例えば、東京都の防火地域を知りたい場合などは「東京都 都市整備局」のウェブサイトを活用することで、敷地の防火地域を調べることができます。どちらの方法で確認する際にも敷地の住所情報が必要です。

増築が10m2以下の場合の防火地域の確認のまとめ。

<10m2以下の増築で確認申請が必要か不要か防火地域で判断する>

・10m2以下の増築でも敷地の防火地域が「防火地域」「準防火地域」に指定されている場合は、確認申請が必ず必要。

・防火地域に指定されていない地域の場合は、10m2以下であれば増築の確認申請は不要。

<防火地域の確認方法>

・行政機関に直接問い合わせる

・自治体のウェブサイトで都市計画情報をチェックする(一部の自治体を除く)

 

増築が10m2以下の場合のポイント2:ケース別、10m2以下の増築をする際に理解しておきたいこと

10m2以下の増築をする際には、様々なケースが考えられます。ここでは、10m2以下の増築で犯してしまいがちな間違いや、本当は確認申請が必要、または不要な増築について、事例を交えながらケース別に紹介していきたいと思います。

この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース1「10m2以下の増築後に10m2以下の増築をさらに行う場合」

こちらは実際に相談されたことがあります。結論から言いますと、原則的には認められません。自治体によっては認められる場合もあるようですが、一般的に最初から50m2の増築を考えていることが明確で10m2以下の増築を5回行うような場合は、確認申請が不要であると認められることはありません。万が一、繰り返し10m2以下の増築が認められたとしても、その建物のオーナーが変わるなどした場合に、建物が新築当時からどのように現在の状態に増築されてきたのかが明確でないと、売買や新たな増改築を行うなどして、確認申請が必要となった際に、それまで増築した建物についての法適合性を証明しなくてはならなくなりますので、繰り返し10m2以下の増築を行うという行為は認められないという認識を持っておいた方が良いかと思います。

この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース2「屋根と柱しかないカーポートの増築は確認申請が必要?」

10m2以下の増築の相談で、意外にも多いのが、屋根と柱しかないカーポートやコンテナ、プレハブの簡易な小屋などは確認申請がいらないだろうと思い込んでしまっているケースです。例え、増築するものがカーポートやコンテナ、プレハブの簡易な小屋のような一見「建築物」に思えないものでも、建築物として扱われることがほとんどです。このような増築の場合も繰り返し説明している通り、防火地域、または準防火地域に指定されている場合ですと、10m2以下でも増築の確認申請が必要になります。建築物かどうかを自己判断せずに、事前に行政機関や近くの設計事務所などに相談してみましょう。

この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース3「土地の用途指定が指定されていないことわかったが、確認申請は必要?」

10m2以下の増築をする際に敷地の防火地域の情報などを調べる過程でごく稀に、敷地の用途指定が指定されていないことがわかる場合があります。この場合は原則的に10m2を超える増築だとしても確認申請は不要です。しかし、自治体によっては解釈が異なる場合があるので、用途指定が無いとわかっても事前に確認するようにしてください。 また、建設当時は用途地域が指定されていなかったが、増築を考えるときに用途地域に指定されてしまっている場合があります。このような場合も基本的に増築時は現況の集団規定(高さ、容積率、建ぺい率等)を守る必要があるため、集団規定に既存建物が不適格となっている場合は増築ができない場合があります。

この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース4「増築時に確認申請が不要な10m2以下の増築でも用途変更する際には確認申請が必要になる場合がある!?」

例えば、防火地域に指定されていない地域の商業ビルのコンビニを飲食店(195m2)に用途変更するときに、同時に10m2の飲食店用の倉庫を増築したとします。この場合には、10m2の増築でも確認申請が必要になります。これは、飲食店などは建築基準法上、「特殊建築物」にあたり、床面積が200m2を超える特殊建築物の類似用途ではない用途変更は、確認申請が求められるためです。防火地域に指定されていない地域の10m2以下の増築の場合は確認申請が不要と思い込んでしまう場合がありますが、新しく利用される用途が特殊建築物に該当する場合は200m2を超えてしまうと用途変更の確認申請が必要になるため注意が必要です。また、このように確認申請が必要になった場合には既存建物の法適合性の証明が求められるので注意しましょう。

増築と用途変更を一緒に検討されている方は用途変更についても正しく理解した上で計画を進めて行くことが非常に重要です。

>>用途変更の確認申請を理解しよう

この10m2以下の増築、確認申請は必要ですか?:ケース5「住宅に対して、10m2以下の増築を行う場合のよくある間違い」

10m2以下の増築を考える方の場合、住宅の増築を検討する方が多いです。事前によく調べられている方だと、防火地域、準防火地域に該当しない敷地での10m2以下の増築だから確認申請は不要、と予め確認してからいらっしゃいます。確かに、防火地域、または準防火地域に指定されていない地域での10m2以下の増築の場合、確認申請は不要です。しかし、増築する場合は既存建物を含む敷地全体で違反がない状態にしなければならないので、注意が必要です。少し専門的な話をすると、10m2以下の増築で確認申請が不要だとしても、増築後の敷地全体と既存建物が建築基準法の「集団規定」と「単体規定」に原則的には適合している必要があります。よくある間違いが、増築後に建ぺい率や容積率がオーバーしてしまうことがあります。ただ例外として自動車車庫等の用途の場合は細かい基準を満たす必要がありますが、容積率に関しては認められる場合があります。増築後に建築基準法に違反してしまうかどうかの判断は、既存建物の確認申請図書などの図面等を参照しながら確認する必要があるので、近くの設計事務所に相談するのが一番良いかと思います。

>>増築の確認申請をした場合の既存不適格建築物への遡求緩和について

10m2以下の増築の確認申請で理解しておきたいことのまとめ

増築の確認申請、10m2以下場合のポイント3では様々なケースごとに確認申請が必要か、不要かを紹介してきました。このポイント3で重要なことをまとめると次の通りです。

<10m2以下の増築で理解しておきたいことのまとめ>

・計画地域が防火指定されているかどうかと用途地域、建ぺい率、容積率、高さ制限が建設時と変わっていないかを確認する。

・確認申請を避けるために10m2以下の増築を繰り返し行うことはできません。

・増築するものが建物に見えなくても建築物かどうか自己判断しない

・土地の用途指定がなくても自治体に解釈を確認すること ・特殊建築物を増築して用途変更する際には増築後の面積など、満たすべき要件を事前に確認する

・10m2以下の増築で確認申請が不要だとしても建築基準法上の規定を満たさなくてはならない。(建ぺい率、容積率、高さ、不燃、防火規定、構造など)

 

10m2以下の増築で確認申請が必要かどうか、増築後も違反に当たらないか心配な方は最適建築ブランディングへご相談ください!

これまで、説明してきましたが、10m2以下の増築で確認申請が不要だったとしても、既存建物を含めた敷地の状況などによっては、増築後に建築基準法に違反してしまう可能性があります。10m2の増築に確認申請が不要だからといって、確認を怠ってしまったことで違反してしまうと、既存建物の増築や建て替えの際に既存建物の法適合性の証明をしなくてはならなくなったり、不動産価値が下がってしまったり、行政機関から是正工事を求められたりなど、思わぬ出費やトラブルに見舞われてしまいます。そうならない為にも、例え10m2以下の増築でも甘く見ずにしっかりと状況を把握しながら確実に進めていくことが大切です。10m2以下の増築の確認申請や増築後の建築基準法への適合性や必要な手続きなど、わからないことや判断に迷うことがあれば、是非私たち最適建築ブランディングにご相談ください。

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