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2018.09.11
空き家活用をお考えの方 | 空き家(遊休不動産)の数と種類について
空き家問題について
空き家問題について、いろいろな方から意見を求められる事が多くなってきました。
現在、日本が抱える不動産の中でも、これからも、増え続けていく空き家は非常に社会的な問題となっています。
空き家はどれくらいあるのか
少し古いデータですが、総務省統計局の平成25年住宅・土地統計調査によると空き家数は820万戸と過去最高となり
全国の住宅13.5%を占めていました。
空き家については少子高齢化の進展や人口移動の変化により増加を続けていき
2033年頃には空き家数は2,150万戸、全住宅の3戸に1戸が空き家になるのではないかという予測もあります。
空き家というと地方を想像される方も多いと思いますが、都市部でも空き家は増えてきているので
同様に対策が必要になってきています。
次の項では、なぜ空き家が社会的な問題になってきているか説明していきます。
なぜ空き家が社会的な問題になるのか
空き家といっても、企業であったり個人であったり所有者は多様です。
空き家が問題になっている理由は多くは管理がうまく行き届いていない場合が多いです。
問題点はこちらです
・放火による火災が起きる危険性
・建物が古いものが多いため地震が起きた時に倒壊する危険性
・空き家が老朽化することにより、外壁、屋根の崩壊の危険性
・害虫の温床になってしまい、地域の景観等生活環境への悪影響
・空き家への不法侵入や不法占拠、地域の防犯上の死角など防犯上の問題
以上のようなことから、防犯や防災の問題、地域の生活環境に悪い影響を与えないためにも、空き家問題は社会全体で取り組んでいかなければいけない課題です。それでは具体的に空き家には現在どのような種類があるのかみていきましょう
空き家にはどのような種類があるのか
空き家には、そのようになってしまった理由がそれぞれあり
その原因により空き家の種類を大別することができます。
空き家になってしまった原因を考えるためには種類を分けることは重要であり
対策と予防を考える上でも大切になってきます。
a、二次的住宅(別荘、別宅等ふだんは人が住んでいない住宅)
b、売却用の住宅(新築・中古を問わず,売却のために空き家になっている住宅)
c、賃貸用の住宅(新築・中古を問わず,賃貸のために空き家になっている住宅)
d、その他の住宅(長期にわたって不在の住宅、建て替えのために取り壊すこととなっている住宅等)
住宅・土地統計調査(総務省)によると、空き家の総数はこの20年で1.8倍(448万戸→820万戸)に増加しています。
賃貸用の住宅とその他の住宅(c,d)が空き家の90%以上となっています。
賃貸用の住宅の中では共同住宅の空き家がとても多いです。
その他の住宅では一戸建ての住宅の空き家がとても多いです。
空き家の種類別の内訳では、「賃貸用又は売却用の住宅」等を除いた
「その他の住宅」がこ の20年で2.1倍(149万戸→318万戸)に増加しています。
共同住宅が空き家になってしまう理由としては、建物、設備の劣化による
他の賃貸住宅との競争に負けてしまったことが主な原因と考えられています。
その他の住宅ではオーナーが高齢者向けの福祉施設に入所してしまったり
所有者が亡くなってしまい、相続をする人が遠方に住んでいて管理ができなかったり、
税法上の理由等で壊さないことが多いです。
例えば更地にするよりも古くても住宅のままの方が、固定資産税が安いです
このように建物側だけではなく、オーナー側の事情により空き家となっていることも主な原因と考えられています。
空き家問題は統計調査でも出ている通り、年々、空き家が増え続けています。
そして国も対策に乗り出し、各自治体によっては、空き家の解体や、有効活用等に補助金を出しています。
また、われわれ最適建築コンサルティングのように空き家問題に取組んでいる民間企業も増えてきています。
現在空き家問題に困っている所有者のかたは是非相談して下さい。
遊休不動産の有効活用は、その土地の条件、法律の問題、所有者の状況によっても変わってきますので
柔軟に対応するためにも、不動産会社よりも私たち建築設計事務所がベストパートナーだと思っています。
空き家の有効利用について
空き家の有効活用にはいろいろな方法が考えられますがこれが答えだという解決策はありません。
全てが固有の遊休不動産が持っている条件によって変わってきます。
つまり空き家の大きさや、土地の広さ、用途地域、建築法規の問題だけではなく
周辺の環境や、お客様の状況によって、一つ一つ正解が変わってきます。
お客様ごとの提案をするためにも、私たちの仕事の流れにも記載してありますが
調査、分析の部分を丁寧に考察していく必要があると考えております。
それらの条件をまとめて企画、提案することが、私たちの仕事であり
客様にとっても最適な提案であると信じています。
企業の遊休不動産をゲストハウスに用途変更した提案例をご覧ください。
私たちの取り組み方をご理解いただけると思います。
最適建築コンサルティングに関する詳細を知りたい方は資料もあわせてご参照ください。
検査済証のない建物の用途変更・増築や建築法規に関する内容でお困りの方はお気軽にご相談ください。