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前回の記事では、「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン」の概要と最適建築コンサルティングで実施している内容についてご紹介しました。
>>「検査済証がない場合のガイドライン、法適合状況調査について(1)」
今回の記事では、ガイドラインに基づいて検査済証がない場合の増築、用途変更を行う際に一級建築士事務所などが行う調査や必要書類について詳しくご紹介していきます。
ガイドラインに基づいて検査済証がない建物の増築や用途変更を行う際に、設計事務所などが行う図上調査や現場調査は、一級建築士の専門的技術や法規的な知識に加え、豊富な経験を要します。そのため通常の設計事務所などでもなかなか行うのが難しい調査です。
それでは、設計事務所などは既存建物に対してどのような調査を行うのでしょうか。調査の内容は大きく、図上調査と現地調査の2つになります。
図上調査では、既存建物の違反箇所や既存建物が現行法に適合しているかどうかなどを図面上で確認します。 一方、現地調査では、既存建物の図面をみながら図面と違っているところがないかなどの確認をしていきます。
この調査で違反箇所が見つかった場合には是正工事を行ったり、図書や検査記録に不備がある場合には、必要に応じてコンクリートのコア抜きによる強度試験や鉄筋探査、UT検査による鉄骨部分の溶接箇所のチェックを行なったりする場合があります。このようにガイドラインに沿って検査済証のない建物を活用する際は、非常に専門性の高い調査を行う必要があります。
また、このような躯体調査は費用が高額のものや、調査結果が出てくるまで、時間がかかる場合もありますので、随時コストとスケジュールを確認しながら進めていきます。
上記のように、法適合状況調査を行うにあたり、既存建物に対して、図上調査や現地調査を行います。既存建物の調査を行う際に必要になる書類は主に次のものが挙げられますので、参考にしてください。
・建築図
・設備図
・構造図
・確認申請書、確認申請図
・構造計算書(建物の規模によっては構造計算書がない場合があります。)
・工事検査記録、写真
※ここで紹介されている図書以外にも建物の用途や規模などの条件によって追加で必要な図書がある場合があるので、その都度、内容の確認を行っております。
また、図面がない場合はこちらで建物の実測をして、平面図、立面図、断面図等の図面を復元します。
なお、工事検査記録や写真は検査済証がなくても建物の管理状況を確認できます。そのため、所持している場合はスムーズに調査方法を進めることができるので重要な書類となります。
私たち最適建築コンサルティングは、お客様が検査済証がない建物の活用を行えるようにするために、「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合調査のためのガイドライン」に基づいた調査を行い、法適合状況調査報告書を取得して、お客様の既存建物が増築、用途変更を行えるようにするところまでサポートしております。
最適建築コンサルティングのフローは次のような流れです。
①無料相談
②既存建物調査(図上調査、現地調査)と「提出図書のとりまとめ」
③法適合状況調査申請
④法適合状況調査報告書の取得
⑤増築・用途変更の確認申請にあたってのアドバイス
また、私たちは検査済証、確認済証に代わる書類の再発行サービスをはじめました。
サービス内容: ・建築法規の無料相談
・台帳記載証明書の取得
・計画概要書の取得
こんな方におすすめ ・そろそろ増築の準備をしたい
・建物の用途変更を考えている
・お手軽に建物の相談をしたい
>>「検査済証、確認済証の再発行サービスはじめました(代替書類)」
検査済証がない場合の用途変更や増築を行う場合、ここで出てきているガイドラインに基づいて調査を行うことで、用途変更や増築が可能な場合があります。
検査済証がないことで、増築や用途変更ができなかった方は、この機会にぜひ最適建築コンサルティングにご相談ください。

執筆者Writer
ドキアーキテクツ株式会社|代表取締役社長 / 建築家 / 一級建築士
熊田 康友Kumada Yasutomo
1978年静岡県生まれ。武蔵工業大学大学院土木工学科卒。設計事務所等に勤務した後、2013年にデザイン設計事務所「DOKI architects(ドキアーキテクツ)」を創業。建築設計だけでなく、ロゴやウェブサイトなど建物に付随するハコ・モノ・コトのデザインをトータルで請け負う。
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