2020.06.09

増築の確認申請:はなれ等の増築の確認申請で注意したいポイント

今回のコラムでは、はなれ等の増築で確認申請を行う際に、間違えやすかったり、判断に迷ってしまったりすることや、理解しておきたいことについて、ポイント毎に解説していきます。建築基準法では原則としてひとつの敷地にはひとつの建築物しか建てられないという決まりがあります。このことを頭に入れて考えるとスムーズに理解できるようになります。はなれ等の増築を検討されている方からよくご相談を受ける内容を解説していますので、同じような計画を検討されている方は是非最後まで読んで参考にしてみてください。

さきに、増築の確認申請に関連する事項を網羅したいという方はこちらの記事からご参照ください。

>>増築の確認申請【フローチャート付き】:増築の確認申請を徹底解説【完全版】

目次

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為のポイント1:まずは計画が「同一敷地内に建てられる増築」にあたるのか判断しましょう

はなれ等の増築を検討されている方の中で、ごく稀に計画しているはなれ等の建築物が、そもそも同一の敷地に建てられる増築にあたらないという場合があります。計画している建築物が同一の敷地内に建てられなければ、確認申請が進められないなど、計画の破綻につながりかねません。そうならないためにも、まずは自身の計画が本当に「同一敷地内に立てられる増築」にあたるのかをしっかりと確認していきましょう。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:同一敷地内に建てられる増築か把握することが重要!

繰り返しになりますが、建築物を建てる際に「1つの敷地に建てられる建物物は1つまで」という前提があることを理解しておく必要があります。これを踏まえて、自身の計画が同一敷地内に立てられる増築に該当するかどうかを判断する上で重要になってくるのが、増築予定の建物が既存建物の用途に対して用途上不可分な状態であるかどうかを確認するということです。用途上可分と判断される場合は、同一敷地内での増築が認められず場合によっては確認申請の手続きが進められない場合もでてくるので注意が必要です。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築する建物が既存建物用途に対して用途上可分か用途上不可分かを確認する方法

増築部分の用途が既存建物の用途に対して用途上の可分、不可分といっても具体的にイメージするのは難しいかと思います。「用途上不可分」というのは、例えば、戸建住宅がすでに立っている敷地に屋根付きの駐車場を増築する場合や、同じ敷地内に同一の管理者で機能上密接に結びついている作業所の増築をする場合など、それぞれの建物ごとに敷地を分けて離してしまうと建物の用途が成立しなくなる場合のことを指します。また、「用途上可分」というのは、例えば、既存の工場敷地内に社宅を建築する場合など、建物ごとに敷地を分けて離しても建物の用途が成立する場合のことを指します。自身の検討している増築が用途上可分にあたるのか、それとも用途上不可分にあたるのか、判断に迷ってしまったときは、行政機関や設計事務所に相談してみるのがよいでしょう。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築における用途上可分、用途上不可分と合わせて理解しておきたい増築の種類

増築には「別棟増築」と「同一棟増築」の2種類があります。「別棟増築」とは既存建物の他に、同一敷地内に用途上不可分の建築物を増築する場合のことを指し、「同一棟増築」は既存建物と増築部分が接続されている増築のことを指します。特に、はなれ等の増築では、同一敷地内にある既存建物が既存不適格建築物の場合、その取り扱いが重要となります。「別棟増築」か「同一棟増築」かによって、既存建物が既存不適格建築物の場合、既存不適格建築物への訴求緩和が異なるので、合わせて理解しておくと非常に便利です。

>>増築をした場合の既存不適格建築物への遡求緩和について

また、既存不適格建築物についてわからない方は「違反建築物と既存不適格建築物の違いについて」を確認してみましょう。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為のポイントその2:はなれ等の増築の確認申請でよく起こる間違いと対処法

ここでは、実際に既存住宅に、はなれを増築する際を想定して、はなれの増築の確認申請の際に実際によく起こる間違いとその際にどのような対処の仕方があるのかを紹介していきます。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:新たに増築する「はなれ」は用途上可分?用途上不可分?

一般的に増築で、はなれを新設する際には、既存住宅と離れた場所に小屋が建っているような「別棟増築」をイメージされる方が多いかと思います。しかし、この「はなれ」という建築物は、厄介なことに、計画の内容によっては、同一敷地内にそのまま建てられる用途上不可分として扱われる場合と、同一敷地内に建てることが認められない用途上可分として扱われてしまう場合のどちらにもなりうる建物なのです。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:はなれにおける用途上可分、用途上不可分の決め手・・・

先ほど、既存住宅がある敷地に新たに「はなれ」を増築する場合、用途上可分と用途上不可分のどちらの場合としても扱われる可能性があると述べました。実は、はなれにおいて、用途上可分なのか、用途上不可分なのかを決めるポイントとなるのが、住宅を定義する3点セットと呼ばれているものです。この3点セットはトイレ、浴室、キッチンの3つになります。これが揃っている「はなれ」は機能上、住宅として扱われてしまい、用途上可分とみなされます。逆に、この3点セットが満たされていなければ、用途上不可分として扱われ、同一敷地に建てることが可能になります。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築の用途上可分、不可分を左右する3点セットに関する補足

先ほど、説明した3点セットですが、この3つのうち浴室だけは、欠けていても住宅としてみなすことができます。これは浴室が住み手によって不要な設備になりうるからです。従って、トイレ、キッチンだけでも「はなれ」は住宅として扱われる場合があるので注意が必要です。最終的に用途上可分か用途上不可分かは、行政機関との協議を通して判断されるので、事前にしっかりと確認しながら進めていくことが大切です。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:増築するはなれが用途上可分として扱われた場合はどうすればいいのか?

これまでの話を踏まえて、新たに「はなれ」を増築する際に、その「はなれ」が用途上可分であるとされた場合に同一敷地内で建てることはできないと述べました。しかしながら、自身が理想とする「はなれ」には3点セットがどうしても必要な場合もあるかもしれません。そのような時には、既存の敷地を「既存住宅の敷地」と「増築するはなれの敷地」の二つに分割することで、計画が可能になる場合があります。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:既存の敷地を分割してはなれを増築する場合の注意点

敷地を分割して新たに「はなれ」を増築する際には、既存の住宅の敷地とはなれの敷地のそれぞれが、容積率、建ぺい率などの集団規定を満たしていなければなりません。これを満たしていないと増築の確認申請を進めることができないので、必ず関係する規定を満たしているか確認しましょう。こちらは少し専門的な検討が必要になりますので、お近くの設計事務所に依頼して、計画が規定を満たしているか調べてもらうことをおすすめします。

はなれの増築の確認申請をスムーズに進める為に:条件によっては、はなれの増築の確認申請が不要な場合がある!?

これまでは、はなれの増築に確認申請が必要であるという前提で解説をしてきましたが、条件によっては、はなれの増築で確認申請が不要になる場合があります。簡単に言うと、計画敷地の防火地域の指定が無く、増築予定のはなれの面積が10m2以下であれば、はなれの増築に確認申請が不要になります。しかし、確認申請を伴わない増築を行う際に押さえておかなければならないポイントがありますので、自己判断せずに、しっかりと条件や内容を理解しておきましょう。

>>増築の確認申請:10m2以下の増築に確認申請は必要?不要?理解しておくべきポイント徹底解説!

はなれ等の増築の確認申請をご検討の方は最適建築ブランディングへご相談ください!

はなれ等の増築の確認申請を行う際に、既存建物を含めた敷地の状況などによっては、建築基準法の違反を指摘され確認申請がスムーズに進められない可能性もあります。増築の計画の事前確認を怠ってしまったことで思わぬトラブルに見舞われてしまう場合があります。そうならない為にも、状況をしっかりと把握しながら確実に進めていくことが大切です。はなれ等の増築の確認申請をご検討の際に、建築基準法への適合性や確認申請などの必要手続きでわからないことや判断に迷うことがあれば、是非私たち最適建築ブランディングにご相談ください。

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